白内障手術をいつするべきか?
眼科2011/07/04
近年TVなどで、日帰り白内障手術が取り上げられ、白内障手術は、誰にとっても楽な手術と思う方も多いと思います。
しかし、手術をする側の眼科医にとっては、手術前後はしっかり感染予防をするなど気をつけることはたくさんあります。
ある程度までの白内障ならば、現在主流の超音波乳化吸引術で行えますが、白内障が進むと、とても硬くなることがあり、超音波乳化吸引術が困難になり、傷を大きく広げる手術に変更しなければならなくなります。
以前言われていたように、「白内障はかなり進んでからじゃないと手術はできない」というのは間違いで、ご自分が不便を感じた時が手術の時期と考えてよいと思います。
白内障は加齢性の変化であり、失明するような病気ではないので、見えづらいと感じたら手術をすればよいのですが、硬くなりすぎる前の方が低リスクで手術を行えます。
あまりに硬く、濃い茶色に濁るまで放置すると手術の危険性が増してしまいます。
見えづらさを感じたら、眼科を受診して、白内障手術が必要かどうかをご相談下さい。
Text by
藤岡眼科 藤岡聖子(
2011年7月4日 「みなみ風」掲載)