■ご訪問者数:25636738
カワムラ歯科クリニック  昭和ごとう内科  たからまち総合診療クリニック  アイビー函館クリニック 

コラムを読む

内科医の診察

内科2008/08/12

 「○○さん診察室にお入りください」。呼ばれた患者さんが診察室のカーテンを開けた時から、医師は診察が始まっています。患者さんの姿勢や歩き方から神経疾患を疑ったり、痛みの部位や痛みの種類が分かることもあります。患者さんの顔色で貧血や呼吸器疾患、心臓疾患の有無を推測します。お化粧をされていると多くの疾患の症状がつかめない事があります。

 患者さんの訴えを聞きながら、あらゆる疾患の可能性を疑ったり否定したりしながら、診察や検査の組み立てを考えていきます。患者さんは辛いところから話されることが多いですが、診断に重要な情報は必ずしも辛い症状が重要だとは限りませんので、質問をしてゆきます。おなかが痛いと診療所に来ているのに、身体の別の場所の話を聞くことも多々ありますが、これも正確に診断するのに重要な情報を得たいためです。この時点で、ある程度の的が絞れていますので、診察に入ります。

 目で見た情報(視診)に聴診、触診、打診を行います。お腹の右側が痛い患者さんに、いきなり痛いところを触ると痛みでお腹が緊張して腸壁が硬くなり、多くの情報が取れなくなります。まず左のお腹から触ってゆきます。「先生、痛いのはそこではない」と、目で訴えていらっしゃる患者さんがいらっしゃいますが、決して間違っているのではありません。血圧を測るときも、患者さんの緊張から血圧が上がらないように雑談をしながら計ります。決していいかげんに診察しているのではありません。多くの疾患は、この診察過程である程度判断できます。更に確実に診断する必要がある場合、血液やレントゲン検査を行います。

 内科医は、診察室で初診の患者さんの診断をこのような過程で行っています。診察時には、できるだけ化粧や、日常の動きが出ない洋服、マニキュアなどなさならないで受診していただくことをお勧めします。


Text by 飯田内科クリニック 飯田 善樹(  「」掲載)

はこだて医療情報に登録されている詳細ページリスト(50音別)

医科 歯科  
医科 歯科  
医科 歯科  
医科
医科 歯科  
医科 歯科  
医科 歯科  
医科