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市販薬や専用化粧品でもなかなかニキビが治りません。 病院を受診したほうがいいですか?

皮膚科2011/03/07

ニキビは立派な皮膚病です。種類によって薬も使い分けが必要。
きれいな肌を保つためにも専門医で正しい治療を受けましょう
 ニキビには、毛穴の出口の角質が厚くなって毛穴が塞がれ、皮脂が詰まってできる白ニキビや、毛穴の中身が増えて毛穴が開いた黒ニキビ、もともと毛穴にいるニキビ菌が皮脂を栄養源として増殖し、炎症が起きて赤く痛みを伴う赤ニキビがあります。
これらのニキビは体の中の白血球とニキビ菌が闘うようになると、皮膚の下に膿を持つようになり、毛穴の壁自体が壊れて毛穴の周囲にも炎症が及び大きく腫れるようになります。
これを嚢腫(のうしゅ)、硬結といいます。その後、炎症が治まるとニキビの膿は皮膚の外に排出されたり、中で吸収されていきますが、炎症の程度、体質によっては瘢痕(はんこん)、クレーターなどのニキビ痕が残ってしまいます。
ですからニキビの治療は、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビの段階で治してしまうことが大切です。 またニキビには、乳幼児と思春期、大人ニキビがあります。乳幼児では出生以後27日以内に発症する新生児ニキビと生後28日以降に発症する乳児ニキビがあります。
乳児ニキビはまれですが、症状が強くなることが多く、長期間持続すると瘢痕として残ったり、思春期ニキビが発症する確率が高く、3歳を過ぎても軽快しなければ内分泌異常の可能性もあるため検査をお勧めします。
思春期ニキビは平均的に13歳前後で発症し、90%以上の人が経験するといわれています。
ニキビの原因は、主に男性ホルモンの量や男性ホルモンに対する感受性の亢進の影響が大きいと考えられますが、ストレスが皮脂を増加させるというデータもあり、大人ニキビはストレスや疲労、不規則な生活習慣による体内バランスの乱れが原因と考えられています。
現在はフルタイムで働く女性が多くなってきたためか、20代、30代だけでなく、40代のニキビが増えていることも、そういったことが背景にあると思われます。 治療は、新生児ニキビでは基本的に石鹸で優しく洗うこと、思春期や大人でも生活指導が中心ですが、それ以外にはニキビに適した抗生剤の内服や外用、漢方薬を使った治療なども行います。
このほか保険外診療ですが、当院ではケミカルピーリングや高濃度ビタミンCのイオン導入、フォトフェイシャルでの治療も行っており、よい治療効果が得られています。 よくニキビ予防や適切なケアについて聞かれますが、一番大事なことは、正しい方法で1日2回洗顔をすることです。
1日に何回も洗顔する人がいますが、ニキビ菌は皮膚の常在菌で皮膚表面のバランスを正常に保つ善玉菌なので、1日2回の洗浄で十分です。 現在、ニキビ用化粧品が多くみられますが、ニキビにはいろいろな種類や、状態によっても薬を使い分ける必要があり、すべてのニキビに効果があるものはありません。
ニキビは立派な皮膚病です。
将来もきれいな肌でいたいのであれば、皮膚科専門医をぜひ受診してほしいです。


Text by うめき皮膚科( 2011年3月 「ホームドクター」掲載)

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