『胸痛』の原因は、心臓だけではありません!
循環器内科2008/08/13
「胸が痛い」「胸が苦しい」等の症状が起こると、心筋梗塞・狭心症・解離性大動脈瘤(かいりせいだいどうみゃくりゅう)などの、心臓や血管の病気が考えられますから、病院へ行くと、循環器内科での検査を勧められます。しかし、いろいろな心臓の検査をしても原因が分からないことも度々ありますよね。では、こんな時は何が原因で胸痛が起きているのでしょうか?
このような胸痛を「非心臓性胸痛」といいます。日本では、まだ浸透していませんが、欧米の研究では、非心臓性胸痛の原因の約半数は、食道胃逆流症や食道運動異常症などの食道の病気であると言われています。これには、胃カメラや食道内圧検査など、特殊な検査をしなければ診断はできません。
胸痛があるのに、原因が分からなかったり、あるいは、神経症と言われたことのある方は、一度専門医を訪ね、胃カメラ検査を受けてみませんか?
原因が分かれば、お薬の内服や、時には腹腔鏡などの簡単な手術で症状がとても良くなります。
Text by
鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子(
「」掲載)