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『不安、抑うつ』について

心療内科2008/08/13

 不安、抑うつは本来生体にそなわっていて、危険を察知してそれにそなえるための信号としての役割や、もっと悪い事態にならないように防ぐ安全弁(あんぜんべん)の様な役割を果たしているものです。ですから、不安や抑うつを感じるということは、もともとある意味では必要なことなのです。

 しかし、その信号がやたらに発信されたり、強すぎたり、持続したり、あるいは安全弁が閉じなくなったりすると事情は変わってきます。そういう時に不安、抑うつが「症状」と呼ばれることになります。

 このように不安、抑うつは最も一般的な症状の一つであり、広く見られる症状です。しかし、もともとの病気やその人それぞれの生活環境、ストレス状況、行動パターン、性格など、様々なものの影響を受けるので、その現れ方や性質は多様であると言えます。治療としてはもともとの病気に対する(うつ病など)、あるいは対症的な薬物療法と心理療法があります。

 また、症状としての不安、抑うつの性質の一つとして次のようなこともあります。不安、抑うつが一つの体験として記憶され、あとからその記憶が「ひとりでに思い出される」ということが起こりえます。さらには、気が付かないうちに自分で不安、抑うつを「思い出しやすくしている」ということもありえるのです(これは「気のせい」とか、「気にしすぎる」ということとは違います)。このことが治りにくさの原因の一つとなることがあります(「慢性化」と呼ばれたりします)。そのような事情から、治療に際して、自分である程度のコントロールをこころみるということが必要とされる場合があります。ある程度自己コントロールができるようにお手伝いするということが治療の目標の一つになっているのです。

 不安、抑うつがあまりにも強かったり、長く続くというような場合は、一度受診されることをお勧めします。


Text by ゆのかわメンタルクリニック 久保田 修司(  「」掲載)

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