最新の関節リウマチ(RA)の治療について
RAとは、本来身体を守るべき免疫の異常により発症します。
主として関節に炎症が生じ、軟骨や骨が破壊され、進行すると関節の機能が低下し様々な日常動作が不自由になります。 1998年にメトトレキサート(MTX)という薬が使用可能となり、従来の対症療法から大きく進歩しました。
更に2003年からは生物学的製剤が認可され、免疫の異常を根本から改善する事が可能となりました。
この生物学的製剤には数種類あり、免疫に関連するサイトカインという物質の異常な作用をブロックします。
しかしどちらの薬にも重篤な副作用があり、MTXでは「肝機能障害」「骨髄抑制」など、生物学的製剤では結核や肺炎などの「感染症」に特に注意が必要です。 これらの副作用に注意し、適切な治療を行えば今ではRAは克服可能な病気になったと言えます。
Text by
八木原整形外科クリニック 八木原 一英(
2010年6月21日 「みなみ風」掲載)