痔と直腸がん
肛門科2008/08/13
いわゆる痔という言葉にはイボ痔、切れ痔などさまざまな病態が含まれています。ここでは各病態の説明は割愛しますが、ある程度の年齢以上の人間であれば、程度の差はあるものの痔疾があると考えてもらって良く、決して恥ずかしいと思う必要はありません。しかも生活習慣の改善や適切な薬物治療により、手術をしないで症状が治まる方がほとんどです。怖いのは痔と自己判断して症状があっても、肛(こう)門科を受診されない方です。
進行直腸がんの約60%の患者さんは、痔と思って放置されていて、症状が重くなってからやっと肛門科を受診される方です。専門医であれば外来における簡単な診察で、70~80%の直腸がんは診断でき、内視鏡検査をすれば、ほぼ100%診断可能です。ご家庭で痔かな?と悩まれるなら、ぜひ専門医にご相談されることをお勧めしま す。
Text by
北美原クリニック 岡田 晋吾(
「」掲載)