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メタボリックシンドロームについて

「メタボって何?」と、最近よく知人に聞かれます。
なるほど〜最近テレビや雑誌でよく耳にしますね。
世のお父さん方には、耳に痛い言葉だなぁという方もいらっしゃるかもしれません。
もう大体知ってるよ〜!という方も、もう一度ちょっとおさらいをしてみましょう。
メタボとは、正式にはメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と言われます。
その名の通り、内臓に脂肪が蓄積してくると、糖尿病・高血圧・高脂血症などの状態を伴いやすく、放置すると動脈硬化が進行し、最終的には心筋梗塞や脳卒中などの重篤な病気になる危険性が高まるという病態です。
平成19年5月に厚生労働省から国民栄養調査の結果発表があり、40歳〜74歳までの男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームとその予備軍と判定されるという驚くべきデータが示されました。
これを受けて、昨年の6月から函館市でも特定検診(いわゆるメタボ検診)が施行されています。
メタボリックシンドロームの診断基準は、腹囲(臍周囲径)が男性で85㎝以上、女性で90㎝以上を必須項目として、

  1. 空腹時血糖110mg/dl以上
  2. 収縮期血圧130mmHg以上、または拡張期血圧85mmHg以上
  3. 中性脂肪150mg/dl以上、またはHDLコレステロール(善玉コレステロール)40mg/dl未満

以上の3項目のうち2項目以上が重なった場合に診断されます。
えっ!私、当てはまってるかもしれない…という心当たりのある方は、一度健診を受けられて、健康状態をチェックされることをお奨めします。
もしも、健診の結果でメタボ(もしくはメタボ予備軍)です!と診断されても、すぐに薬物療法が必要というわけではありません。
まずは、内臓脂肪を減らす食事・運動療法の指導を行います。
内臓脂肪はたまるのも早いですが、ダイエットや運動に反応が良く減りやすいので、内臓脂肪を減らし、少しでも腹囲を減らすことで、糖尿病・高血圧・高脂血症といった生活習慣病も一網打尽に改善することができますよ。
転ばぬ先の何とやら…ではないですが、病気になってから治すのではなくて、病気になる前に、まずは生活習慣の見直しと、勇気をもってメジャーで腹囲を測ってみることから始めてみましょう!


Text by 佐藤内科小児科 内科認定医 中里 諭美(  「青いぽすと」掲載)

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