子供の肥満について
小児科2010/04/20
【原 因】
- 遺伝(両親が肥満だと子供の80%が肥満と言われる)
- 年齢(〜1歳、前思春期〜思春期にいちばん脂肪細胞が増える)
- 環境と食生活(いつでもどこでも、すぐ物を食べられる環境が過食に)
- 運動不足(遊び場の減少、テレビゲームの普及で外で遊ぶ時間が減った)
【合併症】高血圧、高脂血症、糖尿病、脂肪肝などの成人病【肥満の判定法】■肥満度={(実測体重 − 標準体重)÷標準体重} × 100%(+20〜50%「軽度」、 +30〜50%「中度」、 +50% 以上「高度」)■カウプ指数 = 体重 g ÷ (身長 cmの二乗) × 10(16〜18「正常」、18〜20「太りすぎ」、20以上「肥満」)【肥満対策】
- 自分の肥満の程度を知りましょう。
- 体重を維持すれば、身長増加で肥満は減少します。
- 生活習慣の改善をしましょう。いちど身についた習慣は単純には解決できないため、早寝早起きなどの生活のリズムを持つことが大切です。
- 運動療法 水泳、ジョギング、ソフトボールなど、1日20〜30分以上できる運動ならなんでもよいでしょう。
- 食生活の改善
- 食事は早食いを避け、ゆっくり20〜30分かけてとります。
- 食べ物は20〜30回よく噛んでお茶などで流し込まないようにしましょう。
- 食物繊維の多い野菜や、ミネラル豊富な海藻、小魚を食べましょう。
- 焼肉など食べた量が分からない物、中華など大皿に盛りつけた物は、あらかじめ量を決めてから食べましょう。
- スプーンではなく、箸を使うようにしましょう。
- 食卓では、会話をしながら騒ぎながら楽しく食べ、一人は避けましょう。
- インスタント食品は避け、夜食はやめましょう。
- 外食の回数は多すぎないようにします。たまだから楽しみなのです。
- 毎日、朝晩に体重測定しましょう。
表をつけることによって、本人は減った喜びを知り楽しいダイエットができます。親は、体重が減ったことを必ず誉めてあげてください。【肥満したら?】
- カロリーを考えて食事をしましょう。
- 栄養バランスを考えましょう。
- 少しずつ(スプーン1杯)食事量を減らしていきましょう。
- 運動は、布団の上げ下ろしなど、長続きできて身近なことから始めましょう。
Text by
すずき小児科 鈴木 敞謙(すずき ひさのり)(
「」掲載)