子供の発熱について
【体温】
乳児期は平均37度位と体温が高く、学童以上は成人と同じ平均36.5度位 です。
子供の体温は一定ではなく、朝は低く、昼は少し高めで0.5度位 ちがうのが普通です。
また冬は低く、夏は高くなり、運動、食事、入浴などで高くなることもあります。
新生児・乳児の体温は、温度の高い環境に影響を受けやすく、体温が上昇しやすいので
「おかしいな」と思ったら、しばらくしてもう一度測って下さい。【平熱】
平熱がどのくらいかを知っておきましょう。
健康なとき、1日4回(朝・昼・夕方・寝る前)食事前の安静な状態で測ります。
平熱より1度以上高ければ、熱があると考えてよいでしょう。
目安としては37.5度以上です。【水銀計と電子体温計】
水銀体温計が一番正確ですが、5分以上はさんでおくことが大切です。
1分間ほどで測れる電子体温計はとても便利ですが、水銀計より少し高く(または少し低く)出ることがあります。【熱の測りかた】
わきの下で測るのがよいでしょう。
肛門で測る場合は、わきの下より0.5〜1.0度ほど高くなります。
首のところで測る場合は、部屋の温度の影響を受けることがあります。【熱がでたら】
- 暑すぎず寒すぎない快適な室温にして下さい。夏は19〜24度、冬は18〜22度くらいがよいでしょう。暖めすぎ、着せすぎは疲れさせます。
- 親が不安な表情や態度を見せると、子供も不安になり緊張します。やさしく安心するように話しかけ、リラックスさせて下さい。
- 氷枕などで頭を冷やすことは、子供が気に入っているようならばよいのですが、嫌がるようならば、大きな効果はありませんのでやめましょう。冷やすときは、耳の下、脇、足の付け根を冷やすと効果的です。
【水分補給】
熱があると水分が失われやすく、また水分が欠乏してしまうとそれによって熱が上がることがあります。
湯ざましや麦茶、子供用のイオン飲料などの水分を与えましょう。【入浴】
まる1日間、37.5度以下であれば、入浴しても構いません。
しかしお風呂に長時間はいると体力を消耗するので避けてましょう。
熱が高いときにはぬるま湯で体を拭いてあげると、放熱させることができ、体もさっぱりするでしょう。【解熱剤の使い方】
- 38.5度以上で、体調が悪いときに使用して下さい。
- 高熱でも元気で食欲があるなら、使わなくて大丈夫です。
- 6時間以上たてば再び使ってもよいですが、1日3回くらいまでにしておきましょう。
- 解熱剤は一時的なものですから、熱が下がったからと言ってお薬をやめないで下さい。
【坐薬か飲み薬か】
効き目は同じですので、吐く子には坐薬を、下痢の時や坐薬が嫌いな子には飲み薬にするとよいでしょう。
坐薬と飲み薬を同時に使ってはいけません。【危険な症状】
弱々しい泣き声やうめき、うとうとして眠っているのか起きているのかわからない時、唇が紫色、皮膚が蒼白・灰色・まだらになっている、哺乳力がない、食欲がない、眼の動きがない、手足がだらりとしているような時は、すぐに病院を受診して下さい。【月齢別の判断基準】
1才未満の赤ちゃんで、38度以上の熱があるとき……
- 0〜1ヶ月
いっけん元気でも、とにかく早めに受診して下さい。 - 2〜3ヶ月
ミルクの飲みもよく、元気であれば慌てることはありません。24時間以内に受診すればよいでしょう。 - 4〜5ヶ月
ミルクが飲めて機嫌もそれほど悪くなければ、翌日以降の受診で大丈夫。しかしあまり熱を出す月齢ではないので、翌日には受診しましょう。 - 6ヶ月以降
食欲や機嫌がまあまあであれば、慌てず翌日以降にでも受診して下さい。