白目が黒目に入ってくる~翼状片(よくじょうへん)
白目(結膜:けつまく)が三角形の形をして目頭(めがしら)側から黒目(角膜:かくまく)の中に入ってくる病気があります。それを翼状片(よくじょうへん)と言います。大きくなってくると充血しやすくなるために目立ってきます。放っておくと角膜の中央部まで伸びてくるため瞳孔(どうこう)を覆ってしまい、ものが見えなくなってしまいますから、大きくなったらやはり切り取らなければなりません。でも、伸びてくるスピードはとっても遅いため、角膜に入り始めてから中心部に達するには十年以上かかるでしょう。点眼液で多少充血を抑えることはできても、伸びることを完全に抑えることはできません。
角膜は本来透明でなければならないのですが、切り取った部分は多少なり白く濁りが残ることもありますし変形して乱視が出ることがあるため、なるべくなら瞳孔に達しないうちに切り取ることが必要です。
一般的に角膜のふちと中心部の中間くらいまで大きくなると充血も強くなり目立ってくるので、手術することが多いようです。
手術は翼状片を切り取ったところに正常な結膜を寄せてきて縫いつける手術をするのですが、手術した後また再発する場合も数%はあります。手術のあとはしばらくの間はゴロゴロして一時的に充血が強くなります。
翼状片のように、白目(結膜)と黒目(角膜)の境目に何かが出来ていて充血する病気があります。よく見ると結膜に少し盛り上がったところが出来て、そこを中心に充血しています。それを瞼裂斑(けんれつはん)、充血して結膜炎を起こした状態を瞼裂斑炎(けんれつはんえん)と言います。この瞼裂斑は翼状片の初期のようにも見えますが、角膜の中には入ってくることはありません。大きさも小豆大くらいまでしか大きくならないことが多いのですが、充血した時には点眼液を使って充血を抑えてあげます。
ごくまれに盛り上がってゴロゴロ感が強くなる場合があり、その場合には手術することもあります。