夏休みのあとに
産科婦人科2010/04/12
毎年、夏が終わり9月になると、若い未婚の患者さんが少し増えます。中学生、高校生もです。
訴えは二つです。
一つはおりものの異常で、もう一つは、望まぬ妊娠です。
夏の冒険のお土産です。今年の夏は暑くなりそうもないので、どうなることでしょう。 性への好奇心と、夏の開放感の結果です。 性交渉には必ず「妊娠」と「性感染症」がついてくることを忘れないでください。 その場の雰囲気、勢いに流されることなく、男性は義務として、女性は自分の身を守る為に、必ず予防をする。
予防させることを心がけてください。 何回か、このページで避妊法、性感染症について書いてきました。 難しいことでも、面倒なことでもなく、最初からコンドームをつける。
ただそれだけのことです。 先日も激しい下腹痛と、発熱を訴えてきた若い女性が開腹すると淋菌による腹膜炎でした。
両側の卵管を取らねばならず、このあと妊娠は体外受精でしかできなくなりました。 又ここ2ヶ月で母親に付き添われて妊娠の診察に来た中学生、高校生も何人かいました。
好奇心のみで、またその場の雰囲気に流されることのないように…。
Text by
松浦 敏章(
2003年9月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)