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妊婦の救急搬送

産科婦人科2010/03/19

 先日奈良での妊婦の受け入れ拒否による、たらい回しがマスコミで取り上げられていました。
札幌や他の地域でもあったとの報道で、函館はと心配している妊婦さんもいらっしゃるかも知れません。

 函館では、夜間の救急体制はしっかりしていて、今のところは受け入れを拒否された事例は起きていません。 夜間妊婦さんに、なにか異常が起きれば、診てもらっている産科に連絡、診察してそこで対応できない時は、対応できる病院に移送してくれます。 まだどこにも診てもらっていない方は、8.00p.mから0.00a.mの間は、毎日どこかの産婦人科が交代で対応、それ以後は救急指定の病院が診ています。 妊娠が疑われる時は、早く産婦人科を受診する事が大事です。 なぜこのような事が起きるのでしょう。 産科医の減少により分娩できる施設が減った。
そのため分娩が集中し、ベッドが空いていない、忙しくて手が回らないということだと思います。 函館でも周産期センターでは、産科医は月8回前後の当直をし当直あけも休まず日中の業務をこなし、32時間働いています。
未熟児センターも欠員が出て二人で頑張っています。 これらの先生方の頑張りで周産期救急医療がようやく成り立っている現状をどう打開していくのか。


Text by 松浦 敏章( 2007年11月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

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