妊娠時の栄養
今年2月に厚生労働省より、妊産婦のための食生活指針が発表されました。
以前との違いは、
1.エネルギー摂取量がふえた。
2.妊娠を初期「16週未満」中期「16週-28週」末期「28週以降」
に分けそれぞれの時期毎に摂取量を決めています。
普通の生活をおくっている18〜29歳では、
- 初期2100Cal
- 中期2300Cal
- 末期2550Cal
30〜49歳では、
- 初期2050Cal
- 中期2250Cal
- 末期2500Cal
となっています。
これは20歳代、30歳代の女性の朝食を食べないひとが20年前に比べ約2倍近く増えている事。
BMI18.5以下の低体重の女性も同じくらい増えている事。
妊娠中の栄養の摂取も十分ではなく、胎児神経管傷害リスクの軽減のための葉酸の摂取も不十分な事。
低出生体重児の割合が増加している事が理由となっています。
出生時の低体重がその児の将来のメタボリック症候群、虚血性心疾患と関連していることがわかっています。
妊娠中の体重抑制が妊婦高血圧症候群(妊娠中毒症を今はこういいます。)の予防にはならず、むしろ低出生体重児を増加させていると考えられています。
このため妊娠中の推奨体重増加量も設定され、
低体重[BMI18.5未満]で9-12kg。
普通[BMI18.5-25.0]で7-12kg。
肥満[BMI25.0以上]は個別に対応となっています。
食べ過ぎてもだめ。食べなさすぎてもだめとなっては妊婦さんもたいへんです。
自分でカロリー計算して献立を作れる人はそんなににいないとおもいます。
肥満の人以外は一週間に0.3-0.5kgの増加と考えて下さい。
それ以上増えるようならカロリーの取りすぎと思って下さい。
よくわからなければ通院している病院の先生、助産師、栄養士に相談する事です。
尚、BMIとは標準体重のことです。体重kg÷(身長m)×(身長m)であらわします。