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妊娠と薬

産科婦人科2010/03/19

 妊婦さんから受ける質問で多いものに薬の事があります。
妊娠中の薬の服用に関して、サリドマイドによる薬害「サリドマイドという睡眠薬やサリドマイドを含む胃腸薬を、最終月経より32日目以降52日までに服用した妊婦さんが、特有の特徴をもった奇形児を出産した。」後、医師も一般の人達にも慎重を要する事が認識されて来ました。そのため妊娠がわかる前に知らないで飲んだ薬のために中絶を希望される方もいます。
また、妊娠がわかった後で治療が必要になっても、産科医が処方する薬まで拒否する方もいます。

 妊娠中に頻繁に使用する薬は消炎、鎮痛薬、総合感冒薬、抗生物質、胃腸薬、抗ヒスタミン薬などです。
これらの薬には催奇形性はありません。
但し、鎮痛薬には妊娠末期に使用すると、胎児循環に悪影響を及ぼすことがあります。

 産科医が薬を処方する時は、その薬の胎児への影響、妊娠がどの時期かを考慮して処方します。
妊娠4週から16週までが一番慎重を要する時期、特に4週から7週末までが胎児の中枢神経、心臓、消化器、四肢などの重要臓器が発生。
分化し催奇形という意味でもっとも重要な時期です。

 妊娠がわかる前に使った薬、他科の先生が処方した薬などが心配であれば、薬の名称、内容が書かれた箱、薬の入れものなどを持って産科医に相談してください。

 慢性の内科疾患、糖尿病、甲状腺疾患、高血圧、膠原病、やてんかん、精神科疾患などで薬を常に服用している方は、妊娠してから悩むのではなく、妊娠を希望するのであれば、主治医の先生にその薬を服用したままで妊娠していいのか相談してから妊娠するようにしてください。


Text by 松浦 敏章( 2006年7月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

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