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コンタクトレンズの選び方

眼科2012/03/19

 コンタクトレンズにはハードレンズとソフトレンズがあります。

一般にハードレンズは乱視の矯正力があり酸素透過性も良いとされていました。
しかし、最近は乱視用ソフトコンタクトやシリコンハイドロジェルという酸素透過性の良いソフトコンタクトも発売され、初めてコンタクトを作る方はソフトコンタクトを選ぶことが多くなりました。
さらに遠近両用コンタクトやおしゃれ用のカラーコンタクトもあり、多種多様のコンタクトから自分にあったコンタクトを選ぶことができるようになりました。

 ハードレンズを選ぶ方はまず強度近視や強度乱視の方、円錐角膜と言った角膜の病気を矯正する必要のある方に選ばれます。
通常のソフトコンタクトにはないハイパワーの方はまずこちらになりますが、ハードという通りレンズ自体が硬いため初めて付ける時にはちょっとごろごろして涙が出てきてしまいます。

それでも1週間位するとなれてきて、比較的長時間装用しても目に負担が少ないという特徴があります。

 ソフトレンズも以前に比べると乱視付きレンズの性能が良くなり中等度の乱視の方までなら問題なく使用できます。
2週間から1ヶ月で交換する使い捨てレンズ(頻回交換レンズ)もあり、レンズに汚れがたまる前に新しい物を目に付ける事ができる種類の物はソフトコンタクトにあります。
また、全く消毒の必要がないという一日の使い捨てレンズ(ディスポレンズ)もあり、お値段はその分お高くはなりますが、気軽に、そして目の健康のためには非常に優れている種類もあります。

 目を美しく見せるというカラーコンタクトもあり、若い女性を中心に隠れたおしゃれをするレンズとして人気があります。

 コンタクトレンズは異物を目に入れていることになるので、きちんと消毒しないと角膜に傷をつけることがあります。
使用方法の説明をきちんと受けて、正しく使うことが大切です。


Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶( 2012年1月31日 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

加齢性眼疾患の予防法

眼科2012/03/19

 加齢による目の病気の中で

  1. 翼状片(白目の膜が黒目に伸びて入る)
  2. 白内障
  3. 黄斑変性症(網膜の一番まぶしさを感じる所の変化)

は、紫外線=活性酸素で進行することが知られています。
サングラスも有効ですが、体内から活性酸素を減らすためには、ビタミンA・C・Eと亜鉛・銅が有効です。

 特に、黄斑変性症には、目に害のある青色光を吸収するルテイン、抗酸化作用のあるアスタキサンチンが有効です。
緑黄色野菜に含まれるルテインは、毎日、ほうれん草でサラダボールに2杯も食べないと効果がありません。
アスタキサンチンも金魚など魚の赤色色素なので、この二つはサプリメントでとり入れることをお勧めします。

 さらに抗酸化作用のあるω(オメガ)3系の油脂である魚油・亜麻仁油・しそ油を料理でとり入れるとよいでしょう。日々『抗酸化』を意識してバランス良い食事を摂り、足りない物をサプリメントで補うことで加齢性疾患の予防を心がけてみて下さい。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2012年3月5日 「みなみ風」掲載)

目薬でも治らない目の不快感は?

眼科2012/03/19

 目の乾き、かすみ、涙目、ゴロゴロする、しょぼしょぼする、などの不快感は、60歳以上になるとほとんどの方が感じているようです。実は、これは涙と深い関係があります。

 健康な目は、下まぶたにたまった涙がまばたきによって持ち上げられ、眼球の表面を覆います。
歳を取ると涙の量が少なくなったり、涙の質が悪くなったりするために充分に眼球表面を潤すことができなくなるのが「ドライアイ」です。目の乾きがあるとこすれる原因になり、先に述べたような不快感が出るので、眼球表面を保護する点眼薬をつけなくてはなりません。
「ドライアイ」は目をつぶっていると症状が軽く感じるのがポイントです。

 それに比べて目をつぶってもずっと不快感がとれない病気に「結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)」というものがあります。
人は1日に1~2万回もまばたきをしているので、歳を取るにつれ結膜(白目の表面の薄い膜)のたるみができてしまうのです。
結膜のたるみができてしまうと、このたるみが邪魔をして下まぶたに涙がたまることができなくなり、涙があふれたり、涙が正常に眼球表面を覆えなくなり、乾き目になったりします。
この「結膜弛緩症」は軽い症状の場合は、ドライアイと同じような点眼治療でも効果がありますが、不快感が続いている場合にはたるんだ結膜を縮める手術が効果的です。

表面麻酔をして痛みを感じなくしてから、たるんだ結膜の部分に熱を加えて縮ませることができます。
これは切開して縫い縮める方法よりも術後の痛みも少なく、外来で10分前後で終了する手術方法です。
下まぶたのすぐ内側に透明な膜のような物がたるんで見える方、目の不快感が取れない方は、結膜弛緩症かもしれませんので一度眼科を受診してみてはいかがでしょうか。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2012年1月17日 「青いぽすと」掲載)

寒くなると涙目? 乾き目?

眼科2011/11/28

 冬場は空気が乾燥してきますが、それに加え暖房を入れるとなおさら室内の空気が乾燥してきます。
そうすると目が乾く、ショボショボするという患者さんが急に増えてきます。
乾き目=ドライアイの患者さんには2種類あります。
涙が根本的に少ないタイプと涙は普通の量なのに乾き目になってしまうタイプです。 前者はシェーグレン症候群と呼ばれ、涙の他に唾液も少なくなって口も渇く病気です。
治療は、ヒアルロン酸や人口涙液といった点眼液をさして水分を補充して、目頭にある涙の下水の入り口=涙点(るいてん)にプラグという詰め物をして少しでも涙が目にたまるようにしてあげます。 後者は結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)と言って、白目の表面の皮=結膜がだぶついてくることによって涙が目の表面で安定しなくなり蒸発しやすくなってしまうという病気です。
治療は、だぶついた結膜を引っ張って伸ばして縫い付ける手術をします。「EYES CURE(アイズキュアー)」というドライアイ用のメガネも有効で す。
スキーのゴーグルのようにレンズ・フレームと顔の隙間を埋めるパッドがあり涙の蒸発を防いでくれます。
また、加湿器の役目をする水タンクが付いて目を潤してくれます。 逆に冬場は涙目になるという患者さんも増えてきます。
先に挙げた涙点が小さくなってしまう病気~涙点狭窄症(るいてんきょうさくしょう)の患者さんは、冷たい風に当たると涙が増え、それが目の外に捨てられなくなるので涙があふれてしまうのです。
また、涙点だけではなく、目頭から鼻にかけて通っている涙の下水管=鼻涙管(びるいかん)自体がつまってしまっている病気もあります。~鼻涙管閉鎖症(びるいかんへさしょう)。
これらの場合、まず涙を減らす目薬を使ってみますが、効き目が少ないようならば、涙点切開術や涙道チューブ挿入術などの涙目の手術をする必要があります。


Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶( 2011年11月28日 「北海道新聞夕刊」掲載)

VDT作業に伴う眼症状

眼科2011/11/07

パソコンやモバイルコンピューターなどの情報技術が発達し、生活環境の変化に伴い、これらの作業によって引き起こされる症状が眼にも現れることがあります。ディスプレイを長時間見ることで起こる、疲れやかすみ、ぼやけるといった症状、二重に見えるといった症状、充血や涙、ちくちくするといった様々な症状があります。集中してディスプレイを見つめることで、瞬きが減り、ドライアイの症状が増悪することもあります。このような症状に対して、適切な照明にする、作業時間を短くし、定期的な休息をとる、湿度を保つ、ディスプレイと適切な距離をとる、といった環境を整えることが必要です。何となく眼の違和感が続く、眼の不快感が続くといった方は、ドライアイやその他の眼疾患がかくれていることもありますので、お近くの眼科へ相談してみて下さい。


Text by 江口眼科病院 下地 貴子( 2011年11月7日 「みなみ風」掲載)

目もメタボ!? 太っていなくてもメタボ!?

眼科2011/10/04

 近年欧米諸国と同じく、過栄養や運動不足の生活になったため、わが国では高血圧・高脂血症・糖尿病などのメタボリックシンドローム(メタボ)が急増しています。
しかしながら検診を受けていない方も多く、視力低下で眼科を受診してはじめてメタボがみつかる方もいます。
目薬で瞳を広げて眼底検査をすれば、眼科医は網膜の血管の様子を直接のぞくことができます。
眼は身体のなかで唯一、血管を直接観察できる臓器なので、実は眼底検査から動脈硬化、高血圧や糖尿病が発見されることも多いのです。
また、視界が狭くなったと受診した方の中には、視野検査などで頭の中の動脈瘤や腫瘍が発見され、即、脳神経外科で手術となり一命を取り留めた方もいます。
意外にも眼科受診がきっかけで全身の病気が発見されることは多いのです。 目のメタボは主に『糖尿病網膜症』と『加齢黄斑変性』ですが、いずれも失明原因になる病気です。
メタボと聞くと肥満をイメージしますが、アジア人は極端な体重増加がなくても糖尿病になりやすい人種です。
身長170cmで体重87kgのアメリカ人と体重72kgの日本人が同じ割合で糖尿病を発症するということで、太っていなくても油断はできないのです。
『糖尿病網膜症』も発見さえ早ければ、網膜光凝固などの治療で進行予防ができますが、糖尿病とわかっていても一度も眼底検査を受けていないために網膜症がすでに悪化してしまって、視力が戻らない方も多くいるのが現実です。
また、『加齢黄斑変性』はタバコを吸う人が吸わない人に比べて、3倍もかかりやすくなっています。
わが国の加齢黄斑変性は10年前に比べ確実に増えていますが、眼底検査をしないとわからないため放置され、視力が下がったまま固定してしまいます。 人間は80%以上の情報を目から取り入れているのです。
目は2つあるために片方の視力低下に気付かないようですが、一生見える人生を送るために早期発見が必要です。
眼科の検査は痛い検査はひとつもなく、目のメタボから身体のメタボも発見できるのですから、40歳以上の方は検診と考えてぜひ一度眼科を受診してみてください。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2011年7月15日 「青いぽすと」掲載)

最近のコンタクトレンズ

眼科2011/09/20

 使い捨てタイプのコンタクトレンズが広く普及していますが、最近、付加価値を加えた製品が増えてきました。 レンズの素材では、“シリコーンハイドロゲル”製のものが多く登場しています。
従来の製品よりも角膜に多くの酸素を供給することができ、長時間の装用でも目への負担は軽減されます。
さらに、乾燥感の低下、タンパク汚れがレンズに付着しにくいなどの特徴があります。 紫外線対応(UVカット)している製品もあり、悪影響のある波長をコンタクトレンズで吸収し目に届かないようにします。
紫外線は白内障や翼状片(よくじょうへん)などの疾患に関連があると言われています。 ただ、どんなに優れたコンタクトレンズでも正しいレンズケアと眼科専門医の定期的な診察は必要です。
 
 コンタクトレンズを作るときは眼科専門医に相談し、自分の目に合うものを処方してもらいましょう。


Text by くどう眼科クリニック 釜石 清隆( 2011年9月20日 「みなみ風」掲載)

ドライアイ

眼科2011/08/22

 最近物がかすんで見える、なんだか目が疲れやすい、目がごろごろする、痛い、しょぼしょぼする、目が乾いた感じがする、こんな症状がある方はいらっしゃいませんか。 これらは全て、ドライアイの症状です。
他にも、まぶしくて目が開けられない、涙が多いなどさまざまな症状が出ます。複数の症状が出ることもあれば一つの症状しか出ない方もいます。
夕方に症状が悪化しやすいのも特徴です。
高齢の方にも多いですが、コンタクトレンズを装用する若い方などにも見られます。
原因は涙の質の低下、量の低下などです。
放置すると、目の慢性的な疲れから日常生活に支障を来すことがありますので治療が必要となります。
ドライアイの治療はまずは点眼薬で行います。
思い当たることがあればお気軽に近くの眼科においでください。


Text by 江口眼科病院 北 直史( 2011年8月22日 「みなみ風」掲載)

白内障手術をいつするべきか?

眼科2011/07/04

近年TVなどで、日帰り白内障手術が取り上げられ、白内障手術は、誰にとっても楽な手術と思う方も多いと思います。
しかし、手術をする側の眼科医にとっては、手術前後はしっかり感染予防をするなど気をつけることはたくさんあります。
ある程度までの白内障ならば、現在主流の超音波乳化吸引術で行えますが、白内障が進むと、とても硬くなることがあり、超音波乳化吸引術が困難になり、傷を大きく広げる手術に変更しなければならなくなります。
以前言われていたように、「白内障はかなり進んでからじゃないと手術はできない」というのは間違いで、ご自分が不便を感じた時が手術の時期と考えてよいと思います。
白内障は加齢性の変化であり、失明するような病気ではないので、見えづらいと感じたら手術をすればよいのですが、硬くなりすぎる前の方が低リスクで手術を行えます。
あまりに硬く、濃い茶色に濁るまで放置すると手術の危険性が増してしまいます。
見えづらさを感じたら、眼科を受診して、白内障手術が必要かどうかをご相談下さい。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2011年7月4日 「みなみ風」掲載)

乾き目なのに涙目 ~結膜弛緩症(けつまつしかんしょう)~

眼科2011/05/30

白目(強膜:きょうまく)の表面は結膜(けつまく)という薄い膜で覆われています。
その結膜は黒目(角膜:かくまく)から始まって外側へ伸び、数㎝外側でUターンして赤目(眼瞼:まぶた)の表面から瞼の縁まで戻ってきます。
両手で薄い透明なビニール袋を持っている状態を想像してみてください。
そのビニール袋の中に涙がたまっていて瞬きをする度に角膜の表面を涙が覆って潤してくれます。年齢とともにこの結膜がゆるんでだぶついてきてしまう方がいます。
この状態を結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)と言います。結膜弛緩症になるとゆるんできた結膜は上の方に上がってきて、下瞼の縁からはみ出して角膜の上まで飛び出して、下瞼の縁から白目の固まりが盛り上がって見えるようになっています。この状態になると、結膜の折り返し部分に涙をためることが出来ないため涙があふれて涙目になってします。
でも逆に、折り返し地点に涙がちゃんとたまっていないということは瞬きをしたときに涙が黒目を綺麗に覆うことが出来ず、すぐに涙が蒸発してしまうということです。
ですから、結膜弛緩症の方の問診票を見ると、「涙が多い」と「目が乾く」の両方に丸がついている場合がよく見られます。そのほかに、シブシブする、イズい、目やにがたまる、涙が目尻にあふれるので目尻の皮膚が肌荒れする、といった症状も出てきます。治療法としては、結膜を引っ張って張りを持たせた状態で強膜に縫い付ける結膜縫合術(けつまくほうごうじゅつ)を行います。
程度の軽い場合には引っ張って強膜に縫い付けますが、程度の重い場合には結膜やその下にあるテノン膜を切り取ってから縫い付ける場合もあります。涙目だけれど乾き目、シブシブする、朝目やにがたまっているという方は一度眼科を受診して結膜の状態をチェックしましょう。


Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶( 2011年5月30日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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