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マイボーム腺

眼科2017/04/10

 こんにちは。今日は“マイボーム腺”についてお話をさせていただきます。

 マイボーム腺という名称はあまり聞き慣れないかもしれませんが、ドライアイを引き起こす原因の一つとして考えられています。

 上下のまつ毛の内側にあり、涙成分のうち脂質を出しています。
しかし、加齢等の影響により機能異常を起こした場合にドライアイを引き起こす原因になる事があります。
出口付近で脂質が固まり蓋(ふた)を作ってしまうと、マイボーム腺梗塞という状態で眼の不快感の原因にもなります。
しかし肉眼では分かりにくいため、眼科での診断が必要です。
治療はホットアイマスク等により1日2回程度温める事で脂質を溶かす方法が有効ですが、やり方次第で逆効果になる事もあるため注意が必要です。

 眼の不快感やドライアイ等気になる方は、まずお近くの眼科へ一度ご相談下さい。


Text by 江口眼科病院 大山 泰司( 2017年4月10日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)

眼科2017/02/27
  • ものや景色がゆがんだり小さく見えたりする(変視症・小視症)
  • 最近視力が落ちた気がする
  • 色の感じ方が以前と違う、色の違いがわかりづらい(色覚異常)

このような症状を自覚したことはありませんか?

もしかしたらそれは「加齢黄斑変性」の初期症状かもしれません。

加齢黄斑変性とは網膜の中心部に異常が起きる疾患で、加齢や酸化ストレス、喫煙などさまざまな因子が発症に関わっていると考えられています。
放っておくと視力低下することもある怖い病気で、世界的には視覚障害の上位に位置します。

実際に視力が低下するまで進行した人の割合は人口の約1%程度ですが、網膜に前駆病変を持つ予備群は人口の実に約10%に及ぶと報告されています。

検査は視力検査、眼底検査、視野検査、光干渉断層計検査、蛍光眼底造影検査等、個々の患者の状態に合わせて検査を行います。

眼底検査は瞳孔を広げる薬を点眼するため、薬の効果で数時間程度見づらさが出現します。
そのため来院時は車の運転を控え、他の交通手段で受診することをお勧めします。

外来での治療は眼の中に薬剤を注射したり(硝子体注射)、病変部にレーザー治療を行ったりします。

タバコは病気を悪化させるため、禁煙をお勧めしています。

また加齢黄斑変性の予備群と考えられる方には、予防のための薬(サプリメント)の内服を勧めることもあります。

少し前までは有効な治療が少なかった疾患ですが、現在はいい薬が日本でも導入されたため薬剤のみで病気の進行を抑制し、失明を予防できる機会も増えてきました。

しかし早期発見、早期治療が大事なのはどの疾患も共通ですので、冒頭に挙げた症状に心当たりがある方はお近くの医療機関に相談してみてはいかがでしょうか。


Text by 江口眼科病院 根本 穂高(ほたか)( 2017年2月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

いつもどのようにして目薬をさしていますか?

眼科2017/02/23

 まず目薬をさす前にしっかり手を洗いましょう。汚れた手や指で容器の先に触れてしまうと、目薬の汚染の原因になります。そして目薬をさす時は下まぶたを引いて目薬を目の中に入れましょう。目やまつ毛に容器の先が触れるのも汚染の原因になります。

 1回に入れる量は1~2滴でも大丈夫です。その後はしばらく目を閉じるか、目頭を押さえましょう。目薬が目にとどまる効果があります。

 目からあふれた目薬は清潔なガーゼやティッシュで拭き取りましょう。その他にも目薬を貸し借りしない、2種類以上さすときは5分以上間隔をあける、開封後の使用期限はほとんど1カ月なので気をつけるなど注意事項はいろいろとあります。

 今後目薬を使う際に参考にしていただき、目の健康のお役にたてればと思います。


Text by くどう眼科クリニック 七尾 奈津子( 2017年2月23日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

気をつけて!! 簡単に買えてしまう、おしゃれなカラーコンタクト!!

眼科2017/01/10

 近年、おしゃれ目的の度無しカラーコンタクトレンズ(以下:おしゃれカラコン)が雑貨屋、洋服店、ディスカウントストア、薬局などで販売されており、コンタクトの使い方を知らないまま、手軽にそのカラコンを初めてのコンタクトレンズとして装用している若者が増えています。
しかも、それらのおしゃれカラコンによる目の障害が増加し続けていることは本人達にはあまり知られておらず、本当に目が痛くなって初めて眼科に来て、カラコンの障害の恐ろしさに気づくようです。
本来コンタクトレンズは、眼科で検査を受けて自分の目の形に合ったレンズを選んでもらい、使い方の指導を受けてから装用を開始するべき高度管理医療機器です。
では、眼科以外で販売されているおしゃれカラコンは何がまずいのでしょうか?

①眼科受診をせずに店で簡単に購入し、目に入れてしまうので形が自分の目の形に合っていない場合がある。

②コンタクトレンズは高度管理医療機器なので必ず厚生大臣の承認が必要なのに、おしゃれカラコンは未承認の物が多い(承認と書いてあっても実は嘘であることが多い)。

③角膜への酸素供給が極めて少ない昔の安い素材で作られている。

④レンズが厚く、さらに着色部分の凹凸で角膜に傷をつけてしまう。

⑤着色部分の色素(金属)が溶け出して角膜に傷をつける。

 以上のような色々な原因が重なって、本当に目が痛くなってからやっと眼科を受診してくるのです。
2014年の国民生活センターのおしゃれカラコンユーザー1000人へのアンケート調査では、約24%が最近1年間に目の調子が悪くなったと回答しています。

 ソフトコンタクトレンズは自覚症状が出にくく、重症になって初めて痛みを感じることもあるので、痛みが無くても異物感や充血を感じたら早めに眼科を受診してください。
角膜障害を放置すると傷から細菌感染を起こし、視力が低下し、最悪の場合は失明になるほどの炎症がおきてしまうこともあるのです。
今では医療用のカラコンも種類が豊富です。
危険なおしゃれカラコンではなく、眼科で安全なカラコンを作りましょう。


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2016年10月14日発行号 「青いぽすと」掲載)

糖尿病と診断されたら、すぐに眼科受診を!!

眼科2016/12/12

 食生活の欧米化により、日本では約950万人の糖尿病患者がいます。
そのうち糖尿病網膜症を発症している人は、約140万人です。
この網膜症は、大変恐ろしい合併症です。
なぜならば、初期では全く自覚症状が無いために、かなりの眼底出血が起きて、視力低下してから初めて気付くからです。
実はそうなるまで、眼科を受診しない方がほとんどです。
視力低下してから受診して、治療方法がある方もいますが、「時すでに遅し!」と眼科医が思うほど悪化している方も多いのが現実です。
そうなると、レーザー光凝固術や手術などで治療をしてみても、網膜症の悪化がすでに進行していて、治療のかいなく失明の一途をたどる方もいます。

 糖尿病網膜症は中途失明3大原因の一つです。

 糖尿病と診断されたら、すぐに眼科を受診して、一度眼底検査を受けて下さい!

 早期発見、早期治療は、あなたの目を救います!!


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2016年12月12日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

中途視覚障害の3大原因とは?

眼科2016/11/28

 日本においては、緑内障・糖尿病網膜症・網膜色素変性症が中途視覚障害の3大原因と言われています。

 ①緑内障は、眼圧が高いことにより、視神経が圧迫されて枯れていき、見える範囲が狭くなってしまう病気です。
緑内障は進行性なので、残念ながら、一度失ってしまった視野はもとに戻すことが出来ません。
そんな大変な病気なのに、実は自分では、ほとんど気付きません。
なぜならば、視野が欠け始めていても、もう片方の目が助けてくれているために、自覚症状が出るころには、かなり視野が狭くなってしまっているからです。
緑内障には色々なタイプのものがあり、正常な眼圧であっても、その人にとっては、視神経が圧迫を受け、視神経が枯れていくタイプもあります。
これを「正常眼圧緑内障」と言います。
眼圧が高いタイプと違い、眼痛やかすみ目などの症状を伴わないため、発見されていないことが多くあります。
実は、日本人はこの「正常眼圧緑内障」が多いのです。

 ②糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症ですから、内科で糖尿病と診断をされた方は、眼科を受診し定期的眼底検査をすれば、眼底出血も早めに発見できます。
ところが、かなり視力が低下してから初めて眼科を受診する方が多いのが現実です。
この場合、治療をしても、中途視覚障害の方向に向かっていくことがあります。
ぜひ、内科と眼科の両方を早い時期から受診することをおすすめします。

 ③網膜色素変性症は、遺伝性疾患で、残念ながらこれといった良い治療方法は現時点ではありませんが、今話題のiPS細胞による治療法がこれから期待されています。

 以上のような、中途視覚障害にならないよう早期発見・早期治療が大切です。定期的に眼科を受診することをおすすめします。


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2016年11月28日 「北海道新聞夕刊」掲載)

進学・就職の時期になると…先天性色覚異常について

眼科2016/10/31

 進学・就職の時期になるとよく相談を受けるのが、先天性色覚異常かどうか? と言う質問です。
 先天性色覚異常は、男性の5%(20人に1人)、女性でも0・2%に見られ原因は遺伝とされています。
「色覚異常は一つの個性であって、色弱や色盲という言葉が差別やいじめを生む」などから、学校検診で行われていた色覚検査が希望者だけになり、就職時の検査でも一部の職種を除いてほとんどが行われなくなりました。
しかしながら、いざ就職試験の時に初めて色覚異常を指摘されてショックを受る様なことが起きてしまいます。

 さて、実際色覚異常の方はどんな見え方をしているのでしょうか?
網膜には赤・緑・青それぞれの光を感じる網膜細胞があって、その感じる力が弱い場合色覚異常になります。
特に赤と緑の障害の場合が多く、例えば、緑の葉っぱの中にある赤いきれいなつつじの花があっても、どこに花があるかが分からない、と言う事が起こります。
小学校に上がると緑色の黒板に赤いチョークで文字を書かれると、よく読めなかったり、図工の時間に写生をしたりするときにお花や消防車の絵を間違った色使いで描くこともあると思います。
ですから、家族・親戚に色覚異常のいるお子さんの場合、色覚検査は、小学校に上がる直前には色覚検査を受けておいて、小学校に上がるときに先生には相談しておくのが良いと思います。

 眼科医をしていても、色覚異常の方がどう見えているとか、生活上どのような注意をしたら良いとかは実際分からないことばかりです。
そこで、当クリニックに来院された患者さんには参考になる本を紹介しています。

 小さなお子さんの場合には「色弱の子供が分かる本 コミックQ&A」、就職を前にしている場合には「20人にひとりの遺伝子 色弱の子を持つすべての人へ」の2冊です。
ご家族はもちろん、是非、学校の先生や会社の方にも読んでいただきたい本だと思っています。


Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶( 2016年10月31日 「北海道新聞夕刊」掲載)

眼瞼(がんけん)下垂について

眼科2016/09/20

 まぶたは左右で同じですか?

 鏡を見たら片方だけ下がっていたり、昔は一重まぶただったのに二重まぶたになっていたりしませんか?

 もしかしたら眼瞼下垂という病気かもしれません。
眼瞼下垂とは何らかの原因でまぶたの筋肉が垂れ下がった状態のことを言います。
まぶたが邪魔をしてものが見えにくくなったり、見た目の印象が変わってしまう、おでこに皺(しわ)を寄せる、顎を上げるなど不自然な姿勢になったりして眼精疲労や頭痛、肩こりの原因になると言われています。
眼瞼下垂は生まれながらのものからハードコンタクトレンズの長期間の使用などのライフスタイルや老化に伴う筋力の低下などによるものまでいろいろな原因があり、それぞれの原因にあった治療法が必要です。

 鏡を見て当てはまるような方は、お近くの眼科で相談されてみてはいかがでしょうか。


Text by 江口眼科病院 田寺 正樹( 2016年9月20日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

大人のメガネ

眼科2016/09/05

 屈折異常の種類は主に3種類あります。

 最初は近視。
近視は、遠くはぼやけますが手元ははっきり見えます。
現代の生活では近くを見ることの方が多いため、メガネが不要な状況も多いです。
メガネをかけたまま近くの作業をしていると逆に疲れやすいかもしれません。
ただし、自動車の運転時は遠くをはっきり見るため、必ずメガネを使用して下さい。

 二番目は遠視。
遠視の方は、子供の頃の視力が2.0~1.5で、目に自信を持っていることが多いです。
でもそれは、若い時の柔軟性が遠視を打ち消していただけで、物を見るためには過剰な緊張が必要です。その緊張が、眼の奥が痛い、肩こりなどの原因になります。
症状がある方は、メガネを常用しましょう。

 最後は乱視。
比較的視力に影響しませんから通常メガネが不要です。
度が強い場合は視力低下、疲れの原因になるのでメガネの使用を考慮するとよいでしょう。


Text by くどう眼科クリニック 工藤 勝利( 2016年9月5日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

アレルギー性結膜炎

眼科2016/08/29

・目がかゆい・目が充血する・目やにが出る
・涙が出る(流涙)

このような症状を感じたことはありませんか?
花粉症を代表とする「アレルギー性結膜炎」かもしれません。

「主な症状は、強いかゆみ」
思わず目をゴシゴシこすってしまうほどのかゆみが特徴で、特にまぶたやその縁の部分がかゆく、こするとまぶたが腫れあがり、かゆみの症状が進行することもあります。

「主な原因は、花粉やハウスダスト」
アレルギー性結膜炎では、結膜(まぶたの裏側と白目をおおっている半透明の膜)が花粉やハウスダスト(ダニやカビなどが混ざった家のほこり)によって炎症を起こし、かゆみ等の症状を生じます。
花粉が原因の場合は毎年決まった時期に症状がみられ、スギ花粉であれば春先に、ブタクサ花粉であれば秋に症状が重くなります。
北海道ではシラカバによるものが有名です。
また、アレルギーの原因(アレルゲン)がハウスダストの場合には1年を通して症状が出ます。
犬や猫などの動物が原因の場合もあります。

「有効な対策はアレルゲンを遠ざけること」
花粉が原因の場合には、症状が出る季節は洗濯物を室内で干したり、外出するときはゴーグル型の眼鏡やマスクをつけるなど、身体(特に目)に花粉が近付かないようにすると良いでしょう。
ハウスダストが原因の場合は、こまめに部屋を掃除したり、寝具を干すことなどが効果的です。

「抗アレルギー作用を有する点眼薬で、早めの治療を」
アレルギー性結膜炎の治療は、まず抗アレルギー作用をもつ点眼薬が処方されます。
症状が強い場合はステロイドの点眼薬を併用することもあります。
症状が出る季節が分かっている方は、症状が出る前に治療を開始すると症状が軽くて済みます。
ある種の点眼薬は使い続けることによって症状を出にくくする作用を持つものもあります。

「目のかゆみ」などの症状が気になる方は、一度眼科医にご相談ください。


Text by はこだて港町眼科 松下 知弘( 2016年8月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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