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掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)についてText by やなせ皮フ科クリニック 梁瀬 義範
「掌蹠膿疱症」という病気をご存知でしょうか?最近、ある芸能人がこの病気にかかったという話が、テレビや雑誌で取り上げられていましたので、この病名を耳にされた方も多いのではないでしょうか?さてその症状は、手のひらと足の裏に、菌の関与がない、膿をもったブツブツ(無菌性膿疱=むきんせいのうほう)が出て、皮膚が赤くなったり(紅斑=こうはん)、皮が剥けたり(鱗屑・落屑=りんせつ・らくせつ)するというものです。そしてこれらの症状は、良くなったり悪くなったりを繰り返し、慢性的な経過をたどります。手のひらを「手掌(しゅしょう)」、足の裏を「足蹠(そくせき)」と呼ぶことからこの病名がついています。この病気の原因は、はっきりとわかっていません。再発を繰り返す扁桃炎(へんとうえん)や虫歯・歯周炎、副鼻腔炎(ふくびくうえん)などの細菌感染との関連や金属アレルギーとの関連が指摘されていますが、現段階では確実とは言えません。しかし、扁桃腺の摘出や歯科金属の除去・変換といった歯科治療などで、症状が改善する方がいらっしゃるのも事実です。一般的な治療は、外用療法になります。ステロイド外用薬やビタミンD3外用薬を使用します。時として内服治療を行う場合もあります。エトレチナートやシクロスポリンという薬を使用したり、ミノサイクリンという抗菌薬を服用したりすることもありますが、副作用の心配があり、その使用にあたっては慎重に検討する必要があります。ビチオンというビタミン剤や漢方薬の内服が有効な場合もあります。また病変部に紫外線のA波を照射する治療方法(PUVA=プーバ)もあり、良好な治療成績を挙げています。「掌蹠膿疱症」は、水虫や手荒れと間違えられることがあります。治りづらい症状がある場合、一度皮膚科を受診してみてはかがでしょうか。
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脂肪肝から肝臓がんへ?Text by 弥生坂内科クリニック 渡辺 雅男
肝臓がんはこれまでB型・C型肝炎ウイルス感染者からの発症が約90%と大部分を占めていました。従ってほとんどの肝臓がんはウイルス感染者を適切に経過観察していれば早期発見・早期治療が可能でした。しかしその状況が2000年頃から変化してきており、肝炎ウイルス感染のない方の肝臓がんの発症が2倍以上に急増しています。その中の原因で最も多いのはアルコール性肝疾患(お酒の飲み過ぎ)ですが、注目すべきは、次に多い原因がアルコールを飲まない方の脂肪性肝疾患(非アルコール性脂肪性肝疾患と総称します)だということです。非アルコール性脂肪性肝疾患とはあまり聞き慣れない病名だと思いますが、分かりやすく言うと「脂肪肝」と、それに炎症が加わった状態の「脂肪性肝炎」を合わせたものです。「脂肪肝」は人間ドックのエコー検査などで20%前後の方が診断される頻度の高い疾患ですので、耳にしたことのある方や実際に診断された方も多いでしょう。肝臓がんはもう一方の「脂肪性肝炎」から発症しやすいと考えられていますが、ここで大きな問題は、現時点ではその両者の区別はエコー・CT検査や血液検査のような簡便な方法では難しく、肝生検といって肝組織の一部を採取して顕微鏡で調べるしか手段がないということです。つまりこれは、人間ドックのエコー検査で「脂肪肝」と診断された方の中にも肝臓がんを発症するリスクのある「脂肪性肝炎」の方が混在している可能性があることを意味します。一方で肝生検は局所麻酔をかけ体に針を刺して行う侵襲(しんしゅう)性の高い検査で、術後の出血リスクもありますので適用は慎重に考えねばなりません。「脂肪肝」は従来良性疾患と考えられてきましたが、今後は必要に応じて「脂肪性肝炎」でないか精密検査を受け、もしそうであれば肝臓がん発症の可能性も念頭に入れた定期的なチェックを受けることがますます重要になってくると思われます。
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「予防に勝る治療なし」をモットーに、健康教育の徹底で地域医療への貢献を目指すText by 湯の川女性クリニック
湯の川女性クリニックは、〝予防に勝る治療なし〟をモットーに2005年に開院。小葉松洋子院長は、「多くの病気は日常生活のちょっとした注意で避けたり、遅らせることが可能です」と、病気にならないための生活習慣の改善など予防医療に力を入れている。各種がん検診をはじめ婦人科検診の啓蒙にも積極的で、徹底した健康管理に尽力している。診療では、患者の多い更年期障害に対してホルモン療法のほか漢方薬を使った治療も実施。骨粗しょう症の検査・治療や、女性医師のため思春期の患者も多く、好評だ。妊婦検診は早期のみ対応し、出産が近づいた患者は、希望を優先して各医療機関に紹介している。また開院当初より禁煙外来を開設(男性も可)しているのも特徴のひとつ。「喫煙は健康と美容の両面で女性に不利益をもたらします。特に妊娠中は禁煙補助薬が使えないため、将来的に出産を考えているならば早めの受診が大切です」(小葉松院長)。さらに小葉松院長は、子どものための健康教育にも熱心で、性教育を主体に禁煙教育など小中学校での講演をはじめ、PTAなど大人向けの啓蒙活動など、毎年30回前後実施している。「時に厳しくお話しすることもありますが、スタッフ一同、皆様が病気にならない生活を送れるよう願っています」と院長は話されていました。
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涙道内視鏡(るいどうないしきょう)を用いた新しい治療Text by 江口眼科病院 昌原 英隆
冬になると涙が多いと気付かれている方も多いと思いますが、涙の分泌は冷たい刺激でより出やすくなっているからです。涙目の原因はいろいろあり、調べても原因がはっきりしない症候性流涙症も多いです。しかし一方で、涙が目から鼻へ流れる道である涙道が詰まった「涙道閉塞症」の治療に「涙道内視鏡」が登場し、従来の治療に比べて、安全で成功率が高い治療が可能となってきています。以前は、ブジーという針金で手探りで詰まった箇所を開通させていましたが、いまでは「涙道内視鏡」により、モニターを見ながら治療することもできるようになりました。また最近では、「鼻内視鏡」という鼻から涙道の開口部を見ることのできる内視鏡と組み合わせて治療することもでき、治療法は従来と比べて進歩しました。気になる症状がありましたらお近くの眼科医に相談してみて下さい。
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胃がんになりやすい人って?Text by はら内科クリニック 原 信彦
漠然と「胃がんになったらどうしよう」と考えたことはありませんか?最近、どの程度胃がんになりやすいかを検査できるようになりました。胃がんリスク検診=ABC検診といいます(健康保険は対象外)。現在、群馬県全域・東京都の一部の区で実地されています。血液を調べて,胃がんの原因といわれるピロリ菌に感染しているかどうかと、胃の老化をペプシノーゲンⅠ・Ⅱという物質で検査します。A群:ピロリ菌もいない・胃の老化もない状態。この場合ほとんど胃がんの発生がありません。B群:ピロリ菌がいるけれど、胃の老化は始まっていない。この場合1000人に1人の割合で胃がんの発生があるといわれます。C群:ピロリ菌がいて、胃が老化しているものでは、400人に1人。D群:ピロリ菌が住めないくらい胃の老化が進んでいるものでは80人に1人と言われています。この検診で胃がんリスクを考え、A群の方は5年に1度程度、B群は3年、C群は2~1年、D群は毎年胃カメラでの精密検査が推奨されています。この検診結果から分かるように、基本的にピロリ菌に感染しているならば、まず除菌することが勧められます。ただし、除菌治療は胃潰瘍や十二指腸潰瘍など健康保険で賄(まかな)えるものは限られており、自費で行われる方が多いのも事実です。また、この検診でA群と診断されても実はピロリ菌に感染していた方も混入することもあったり、胃がん以外の悪性腫瘍(2%前後)、ピロリ菌の感染が背景に無い胃がんがごくわずかに存在することもあります。この検診は、今胃がんになってるかどうかの判定ではありません。あくまでも胃がんのなりやすさであり、結果を鵜呑みにすることなく、何か症状があったり不安であれば消化器科専門医に相談してくださいね。
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