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ホクロ(色素細胞性母斑:しきそさいぼうせいぼはん)の手術法Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
ホクロというのは色素細胞性母斑といって良性の皮膚腫瘍です。ホクロの手術法ですが、ホクロといっても、形、大きさ、場所でいろいろあります。その手術法も大きさ、場所で変わってきます。通常は局所麻酔の注射をして、紡錐形(木の葉のような形)に切除して縫合します。手術時間は、大きさにもよりますが、普通は20~30分くらいです。翌日か翌々日からは洗顔やシャワーで濡らしたりできます。抜糸は通常は1週間ほどです。抜糸するとしばらくは赤みがあったり、硬かったり盛り上がったりしていますが、徐々に落ち着いてきます。落ち着くのは3~6カ月くらいかかります。最終的には白い線のキズになり、目立たなくなってきます。また、場所や大きさによっては縫い縮めることができないものもあります。その場合は皮膚をずらしたり(皮弁といいます)皮膚を植えたり(植皮といいます)することもあります。直径3mm以下の小さなものに関しては、くり抜いたり、焼いたりする方法もあります。そうすると、初めはカサブタになったり、ジクジクしたりしています。そして、2週間位すると皮膚ができてきます。やはり数カ月は赤かったり、へこんだりしていますが、徐々に目立たなくなってきます。でも、大きなものをくり抜いたり、焼いたりすると皮膚ができるのに時間がかかったり、盛り上がったキズになることもあります。ホクロの悪性化(癌化)については、ごくまれと考えられています。ホクロが癌になるのか、はじめから癌として出てきているのかははっきりしません。一般的には、足の裏、手のひらにあるもの、形がイビツなもの、色むらがあるもの、急に大きくなるもの、出血したり潰瘍化するものなどは要注意です。
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メタボリックシンドロームと目Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
食欲の秋、ついつい食べ過ぎてしまう季節になってしまいました。ところで、最近メタボリックシンドロームという言葉をよく聞くようになりました。太っている人を見ると「メタボだね」と略して言うこともありますが、では、メタボって何でしょうか?肥満症や高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病は、それぞれが肥満―特に内臓に脂肪が蓄積した肥満(内臓脂肪型肥満といいます)ーが原因であることが分かってきました。このように、内臓脂肪型肥満によって、さまざまな病気が引き起こされやすくなった状態を『メタボリックシンドローム』といい、何でも横文字にするのは日本人の悪い癖ですが、簡単に訳すと、メタボリック:新陳代謝、シンドローム:症候群(=病気の集まり)という意味です。これらの病体は目にもいろいろな病気を引き起こします。特に眼底に出血を来して、目がかすんで視力が低下してしまうことが多いのです。例えば、高血圧では眼底に出血や白斑(白斑=白いしみ)、視神経の浮腫(腫れ)を起こす高血圧網膜症を来たします。高脂血症は眼底の動脈硬化を来すため隣を走っている静脈を圧迫して血がしみ出してしまう病気:網膜静脈閉塞症(へいそくしょう)を起こすこともあります。この病気になると、ある日突然視力が低下して、目の前の半分くらいが暗くぼやけるようになってしまいます。一番怖いのは糖尿病でしょう。糖尿病でもやはり出血や白斑を来しますが、目の中間部に出血する硝子体出血を起こして突然見えなくなったり、網膜の上にクモの巣みたいな膜が張って来ると網膜はく離を起こしたりして放っておくと失明することもある状態にまでなることがあります。これらの病気は、眼科だけではなく、内科の先生と連携を取って治療していく必要があります。
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新時代に入ったリウマチ治療Text by おぐらクリニック 小椋 庸隆
関節リウマチは、手足の関節が腫れて痛み、進行すると関節の機能障害をきたす原因不明の疾患です。
これまでは治療しても十分な改善が得られず、関節破壊を食い止められないこともしばしばでした。 しかし、ここ数年の間に治療効果の高い画期的な薬が次々と開発され、状況が一変しました。これらは「生物学的製剤」と呼ばれるもので、現在4種類の薬が使われています。 有効率は約80%と、従来の薬に比べてはるかに高く、日常生活に不自由がない程度まで改善することもあります。また、関節破壊を抑える効果も高いことがわかっています。 ただし、問題点がないわけではありません。 免疫を抑える働きが強いので感染症のリスクが高まること、非常に高価であることなどです。有効性・安全性・経済性を十分考えて上手に使用すれば、患者さんにとって大きな福音となるでしょう。 |
涙道(るいどう)内視鏡を用いた流涙症(りゅうるいしょう)治療Text by 吉田眼科病院 佐藤 浩介
「悲しくもないのに涙が出て止まらない」「いつもハンカチで涙をふかなければいけない」こんな悩みをもっている方けっこういらっしゃいますよね!この様な症状は涙道(涙の排出路)がつまってしまっている可能性が高いのです。いわゆる涙道閉塞という病気です。人間の眼の内側には涙点という涙の流れる口が上下に2箇所あります。涙はここから2本の管を通り涙嚢(るいのう)という袋に入り、鼻の奥へと流れて行くのですが、このどこかに閉塞している場所があると鼻の方に流れて行かなくなり眼の外にこぼれ出るため、常に泣いているように涙があふれてくるのです。涙道閉塞の治療は目薬では直す事が出来ず、今までは「ブジー」と呼ばれる先の丸い金属棒を使って閉塞部を突き再開通させ、チューブを挿入し治療していました。この方法で治らないケースの場合には鼻の骨を削って小さな穴をあけて、鼻の粘膜と涙嚢の粘膜をつなぐ手術を行うという方法も行われていました。近年、『涙道内視鏡』を用いた新しい流涙症の治療が行われるようになりました。この治療は、涙点から挿入した小さなカメラで涙道の内腔を直接観察しながら、つまっている部分を開放し、柔らかいチューブを挿入し留置しておく方法です。麻酔は涙点から麻酔液を注入し、鼻の中にも麻酔液を浸した綿を詰めます。手術後は2週間に1回洗浄の為に通院が必要で、留置したチューブは約2ケ月後に抜去します。この治療が普及してきたお蔭で、骨を削ったり、顔の皮膚を切ったりすることなくなりました。涙が多いというのは毎日が不快なものです。「治療しなくても我慢すればすむ事」とあきらめてしまう前に『涙道内視鏡』による治療という方法もあります。
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かわりゆく糖尿病の食事療法についてText by はら内科クリニック 原 信彦
最近テレビなどのダイエット番組で取り上げられている「低糖質ダイエット」。それに近い考え方の糖尿病の食事指導があります。カーボカウントといいます。この考え方を紹介するときに有名な話があります。アメリカでインスリン治療中の患者が、バーベキューの後で低血糖となるという話です。え?あんなに肉の塊を食べたのに??患者さんも医師もびっくりです。低血糖となった患者は、肉を多く食べて、炭水化物~ライスやパンをほとんど食べていなかったそうです。つまり、食後の血糖の上昇を左右するのは、肉・油(タンパク質・脂質)ではなく、ご飯・イモ・パンなどの炭水化物(糖質)であるということです。このカーボカウントというのはカーボ(炭水化物=糖質+食物繊維)の量からどのくらい血糖値が上昇するかを考え食事に応用するものです。はじめは、インスリン依存型の糖尿病の方が、食前の血糖値から、食べる炭水化物の量を考え、食後の血糖値を予測して、基本的なインスリン量に追加インスリンを加え血糖コントロールを行うものでした。日本人に多い2型糖尿病は、一般的に1gの炭水化物で3mg血糖値が上がるといわれています。ご飯1膳150gには、55gの糖質が含まれています。2型糖尿病の人がご飯を食べると理論上は55×3=165mg血糖値が上がる計算になります(実際には、その人のインスリン分泌量によって上下します)。ところが焼肉(塩)200gでは炭水化物を含みませんのでほとんど血糖値は上昇しないのです(甘いたれは、糖質なので血糖値を上昇させます)。炭水化物を多く含む食品は、ごはん・パンなどの穀類、豆類、じゃがいも・かぼちゃなどの根菜類、果物、乳製品(乳糖)です。また炭水化物(カーボ)(g)を、主食の総重量から計算する方法もあり、米飯40%、パン50%、ゆで麺20%を総重量にかけると炭水化物量になるとしています。このように今後は食事の炭水化物の量を主に考え血糖値と付き合う時代になりつつあるのです。ただし糖尿病の方は主治医と相談しながら行って下さい。
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