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不整脈に気をつけてText by はら内科クリニック 原 信彦
急にドキドキしたり、何となく胸がおかしくなったりしたことはありませんか?こんな時、脈のリズムをチェックしてみてください。規則正しく早いだけとか、何拍かに一度脈が飛ぶものであれば、あまり心配ないのですが、脈がまったくバラバラなものにはご注意ください。心房細動(しんぼうさいどう)という不整脈かもしれません。この心房細動は、心臓が一定のリズムを打たずに震えるような状態になるもので、心臓の中で血の塊(血栓)ができやすくなり、その結果、脳梗塞を引き起こすことで有名です。あの巨人軍の長嶋茂雄さんが脳梗塞になったのもこの心房細動が原因でした。心房細動は、発作的に繰り返す方と慢性的に続く方がいるのですが、どちらも同じ確率で脳梗塞を発症します。具体的には、CHADS2スコアといって、C:心不全、H:高血圧、A:75歳以上の高齢、D:糖尿病、を各々1点、S:脳卒中を2点、として合計点を算出します。2点で5年後の脳梗塞の発症率は約13%、3点では約25%にもなります。治療について、以前は不整脈を抑え込もうとする治療が主体でした。しかし、脳梗塞になる方は減りませんし、むしろ不整脈のお薬の副作用が起きたりしたため、現在では、2点以上の方は、まず脳梗塞~血栓を予防する治療を行い、脈が早くなりすぎないように抑えるのが主流です。この脳梗塞の予防で有名な薬が、ワーファリンです。この薬はビタミンKと相性が悪いため、納豆・クロレラ・青汁(いずれもビタミンKの含有量が多い)を食べることが出来なくなります。またこのお薬自体が食事や他の薬との相性の善し悪しがあるため、毎月採血で効果をチェックしなければいけません。最近では、このワーファリンに代わる薬も出てきました。プラザキサといって、食事や他の薬との変化がないため食事への注意がなく、他の薬との相性もあまり気にしないでよい薬です。いまだ新薬なので2週間しか処方が出来ないこと、腎臓が悪いと使えないこと、非常に高価であることが難点です。このように治療薬も進化しておりますのでしっかり治療をしましょうね。
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いよいよピロリ菌の撲滅へText by 弥生坂内科クリニック 渡辺 雅男
今年の4月から函館市内の中学生を対象にしたピロリ菌検診が始まっています。全国的にはすでに多くの自治体で実施されていましたが、いよいよ函館でも開始となりました。ピロリ菌は胃の中に住んでいる細菌で、粘膜に炎症や萎縮などの変化を引き起こして最終的には胃がんの原因となることが分かってきました。そのため日本では2013年から胃カメラで慢性胃炎などの異常が確認された場合に健康保険でピロリ菌の検査や除菌が可能となっています。ピロリ菌は衛生環境との関連が深く、上下水道などの衛生設備が未整備な時代に生活歴のある高齢者では感染率が高くなっています。例えば1970年代における60歳のピロリ菌感染率は80%以上でした。衛生環境の改善と共に陽性率は低下してきており、現在の10歳代の感染率は5%前後とされています。もしピロリ菌に感染している場合は胃粘膜が発がんの準備状態に入る前、つまり若年のうちに除菌するのが望ましいということで学校でのピロリ菌検診が実現することになりました。具体的にはまず学校で行う一次検査(尿の抗体検査)で感染の可能性のある人を見つけ、医療機関で二次検査(尿素呼気試験などの精密検査)を受け、陽性が確実であれば除菌治療を検討するという内容です。除菌治療については成人に比較して若年者では薬が効きづらいとされており、1回目の除菌成功率が50%程度にとどまるという問題点が残っています。しかし2回目の除菌治療を行えば最終的にはほとんどの方が除菌に成功するので、将来的には胃がん発生率の大きな低下が期待されます。日本の胃がん対策はこれまではバリウム検診のようにできてしまったがんの早期発見・早期治療が重視されてきましたが、これからは最初から胃がんを発症させない予防策に大きく舵(かじ)をきっていくことになります。さらに除菌治療が今後進歩していけば、ピロリ菌の撲滅も視野に入って来ることでしょう。
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妄想のケアText by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
ある英国の作家が「若いとは、お金がないことを気にしないことだ」と言いました。では「老いとは、お金が無くなることが心配になること」でしょうか。時々、物盗られ妄想の相談を受けますが、身近な介護者に向かう攻撃的な物盗られ妄想に家族は弱ります。精神科の外来治療だけでは、薬に頼った結果、副作用で事態が悪化することもあります。今回は、具体的な対処方法ではなく、本から得た妄想への対応の原則を紹介します。認知症の初期は、記憶障害が中心ですが、妄想などの周辺症状も出てきます。この妄想の根源は「喪失感」にあるといわれます。妄想は段階的に出るのではなく、何かしらの出来事をキッカケに急に生じます。人生には、親しい人との別れや生活環境の変化、病気や怪我はつきものです。「人の世話はするが、されるのは苦手な」人は、別れや環境変化、体の不調などを喪失感に結びつけがちです。共通するのは、老いや病気、助けを借りることを上手く受け入れられないことです。それまでのように、困難を自力で乗り切れず、面倒を見られるという予想外の現実に、不安や恐怖を感じた結果、物盗られ妄想という表現になると考えられます。妄想は誰にでも生じうるもので、このような性格の人達だけの問題ではありません。周辺症状は、認知症患者さんの生き方とその人が置かれた状況が絡み合って生じます。つまり、家庭環境や、老いを排除し、病気になって人の手を借りる、病んだ人に手を貸すことが当たり前ではない社会の姿も背景にあります。認知症のケアでは、妄想の元である喪失感を埋めるため、その人が「出来なくなったこと」は要求せず、「出来ること」を積極的にやってもらうことが有効だといいます。また、攻撃性を家族が受け止めるのは難しいので、第3者のケアスタッフが間に入る方がいいでしょう。病気の介護や、生活の援助に、他人が介入することに抵抗感があるものですが、介護サービスの利用にはこういう意味もあります。
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口臭でお悩みの方へText by 北斗歯科クリニック土永 浩史
歯科に来院される患者さんの主訴で、近年増えつつあるものに口臭のお悩みがあります。他人とのコミュニケーションに口臭があると、相手に嫌な思いをさせているのではないかと不安になります。そのため、相手との意思疎通が滞り、本来得られるはずの信頼関係が損なわれることがあります。口臭には生理的口臭(起床時や空腹時等)、飲食物や嗜好品による口臭(ニンニク、ニラ、タバコ、酒等)、病的口臭、心因性口臭があります。このうち、病的口臭と心因性口臭は治療が必要となります。病的口臭の分類には、口腔清掃不良で歯垢や舌苔があったり、重症の虫歯があったり、歯周病が進行していたり、降圧剤や睡眠剤、坑うつ剤等のさまざまな薬剤の副作用で唾液分泌が低下し、口腔乾燥症を引き起こしている場合が含まれます。これらの場合、口腔細菌が増殖し、それが蛋白質を分解した後に揮発性硫黄化合物が発生し、これが嫌な臭いの主要な成分となります。口腔清掃が不良である場合は歯科医院で口腔衛生指導を受け、歯に付いた汚れを歯ブラシやフロス、歯間ブラシ等で除去し、舌の上にある舌苔を舌ブラシ等で除去していきます。重症の虫歯があったり、歯周病が進行している場合には、同様に歯科医院で虫歯及び歯周病治療を行う必要があります。薬剤が原因の場合は、処方された医師へ相談し、自己判断での服用中止を避ける必要があります。市販されている口臭予防を謳ったガムや洗口液等には殺菌効果や消臭効果を宣伝されているものがありますが、直接的な口臭防止対策としては期待できず、香料で口臭を覆い隠す形の一時しのぎのものと言えます。根本的に口臭の原因を治療しないと、口臭の改善は期待できません。口臭でお悩みの方は歯科医院でご相談されることをおすすめいたします。
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最近のレーザー事情Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
レーザーというのは光の一種です。自然の光はいろいろな波長の光が混ざり合ったものです。それに対してレーザーとは単一波長の光のことです。いろいろな波長が混ざった光を、ある媒体(ルビー、アレキサンドライト、ヤグなど)に当てると単一な波長の光だけを取り出すことができます。
これがレーザーで、その媒体の種類によって、取り出される光には固有の波長があります。 それがレーザーの種類になり、ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、ヤグレーザーなどと呼ばれます。そして、それぞれ固有の波長があるため、一つのレーザーはある固有の色にしか吸収されないのです。 ですからレーザーは種類によって効く色が違うのです。レーザーを生体組織に当てると単一の色(水、ヘモグロビン、メラニン)に吸収されて熱を出します。 こうして発生した熱によって、メラニンをこわしてシミを取ったり、毛根こわして脱毛したり、毛細血管をこわして赤いアザを取ったりしているのです。 しかし、熱を出すということは、周囲の正常な組織にも熱が伝わるということです。近年、この周囲の熱をできるだけ押さえるためにQスイッチといって高いエネルギーのレーザーを極短時間だけ照射する装置ができてきました。 これによって正常組織への熱の影響を減らすことができるようになりました。 さらにIPL(IntensePulsedLight)といって波長を単一ではなく、ある幅を持った波長にすることによって熱による影響をマイルドにしようとすることも考えられました。また、皮膚の真皮層に熱を加えることによってコラーゲンの再生をうながすことができることがわかってきました。これによってシワ、ニキビ跡、キズアト、毛穴の開き、を改善し、皮膚のキメを整えることができます。最近では、フラクショナルレーザーといって一平方センチメートルに何十という極細いレーザーを当てて表皮のダメージをできるだけ少なくして、目標とする真皮層に多くの熱を与えるようなものもできてきています。 |








