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アンチエイジングと矯正歯科Text by みはら歯科矯正クリニック 村井 茂
先日、東京、御茶ノ水で開催された日本成人矯正歯科学会のテーマは、「アンチエイジングと矯正歯科」でした。
同時に開かれた「イーラインビューティフル大賞」に女優の釈由美子さんが選ばれ、学会を華やかなものにしました。 一般にアンチエイジングを日本語で言えば「抗老化」「抗加齢」。 美容整形分野では、しわや肌の若返り、スキンケアや医学的治療により、外部から皮膚そのものをケアすることで、よく使われておりました。 現在、歯科の分野では、抜けた歯の部分に、取り外しタイプの入れ歯や、周りの歯を削らない人工歯根療法(インプラント)などにより、歯を増やすことや、黄ばんだ歯、若いときに治療し変色した歯を、ホワイトニングにより、歯を削らずに美しい歯に回復させる場合に使われ始めております。しかし、アンチエイジング治療を受けようと考える患者さまの多くは、若く見せたい、昔の自分に戻りたい、という強い気持ちをお持ちの方々と感じております。 したがってサプリメントやホルモン補充療法などの、内部から全身的に若返りを図る方法、つまり全身的な老化防止策が、最近脚光を浴びてきました。歯科に関して言えば、見せかけだけではない、親知らずなどあまり利用されていない歯を、他の部分へ移植したり、歯槽膿漏により弱った歯茎をブラッシングやスケーリングにより進行を抑え、より健康にすることがすでに行われております。 またこれらに加え、最近では、より積極的に、GTR法や人工骨移植など、歯槽膿漏の手術による、骨再生療法などが手がけられてきております。 今回の学会の特別講演の一つであったプラセンタ(胎盤エキス)治療などと組み合わせたり、高齢者への矯正歯科治療とインプラントを同時に行い、若い頃より良い歯並びを手に入れることによる根本的なアンチエイジング治療が手がけられてきております。 |
乳房の検査はどうしたらいいの?Text by 北美原クリニック 早川 善郎
今年から、函館市の対策型乳がん検診は、マンモグラフィーのみの検診が推奨となりました。視触診があるためにためらっていた人や忙しくて時間のなかった人には、気軽に受診することができるかもしれません。受診者の多くは、検診でほとんどの異常が分かると思って受けにきます。しかし、全ての人がマンモグラフィーだけで乳がんはわかるのでしょうか?マンモグラフィーは、乳がんの発見には非常に有用な検査法ですが、人によって利点・弱点があります。乳腺の密度が薄い・乳腺組織が少ない人は、マンモグラフィーだけで小さな乳がんもはっきり分かります。しかし、高濃度乳腺と言われる、乳腺の密度が濃い・乳腺が発達した乳房の人は、マンモグラフィーでは真っ白に写ってしまうため乳がん(しこり)があっても正常の乳腺との判別が難しくなる場合があります。特に日本人は、この高濃度乳腺の人が多く、50歳以下では、半数以上の人がこれに相当します。マンモグラフィーだけでは判断できない人がいることは、通常の検診では時々遭遇することです。乳がんの発見には、もう一つ検査法があります。それは、超音波検査(エコー検査)です。特に、高濃度乳腺でマンモグラフィーでは分かりにくい人には超音波検査が有効です。しかし、通常の対策型乳がん検診には超音波検査は入っていません。超音波が検診に必要であるというデータがまだ少ないことや、検査に手間がかかること、費用がかかることなどの理由のため、超音波検査はオプション検査になっています。自分の乳房がどのような状態なのか?マンモグラフィーだけで大丈夫なのか?自分には何が適した検査法なのかを知っておくことは重要です。高濃度乳腺の人は、自己負担にはなりますが、超音波検査も併用した方がより確実な検査法と言えます。
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新型コロナとインフルエンザの動向(2024年4月ハコラク掲載)Text by たからまち総合診療クリニック 院長 玉置 耕平
2023年5月、新型コロナが季節性インフルエンザと同等の5類感染症に位置付けが変わりました。なかなか会うことのできなかった家族や友人との交流ができるようになり、国内・国外問わず大勢の観光客が多く訪れるようになり、函館に活気が戻ってきたように感じます。さて、新型コロナが5類感染症になって初めての冬がきました。函館では23年7月〜9月にかけて新型コロナの流行(いわゆる第9波)があり、12月頃から感染者数が再度増加し24年2月時点でもその勢いが続いています。一般的な風邪症状(のど・せき・はな)に加えて倦怠感や節々の痛みを伴うことが多く、インフルエンザとよく似ています。感染数は大人の割合が高めですが、子どもは罹患しないというわけではないので注意が必要です。また、インフルエンザは22年度から増えはじめ、今年度はコロナ禍前に匹敵する勢いとなっています。今年は複数のインフルエンザが相次いで流行していることが特徴で、これまでに少なくとも2種類のA型と、24年2月時点で主流となっているB型の計3種類が確認されています。インフルエンザは種類が異なると再度罹患してしまうことがあります。A型の後にB型に罹患する可能性はもちろん、同じA型でも種類が異なれば罹患する可能性があります。「今年は1度かかったら大丈夫」という訳にはいかないようです。更に今年は溶連菌性咽頭炎の感染も広がっています。小児の感染が主ですが、その両親にも感染する例が多いです。症状としては「38度以上の発熱」、「のどの痛み」を伴うことが多く、子どもが食事を嫌がるといった声がよく聞かれます。もし溶連菌性咽頭炎と診断された場合は、処方された抗菌薬をしっかり飲み切ることが重要です。症状がなくなったから途中で止める、といったことがないようにご注意ください。24年2月時点での流行情報に基づき記事を作成しています。流行状況については市のHPに掲載されているため、気になった方は確認してみてください。もし発熱症状が出た場合は最寄りの医療機関にご相談いただければ幸いです。
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腹八分とはよく言ったものText by はら内科クリニック 院長 原 信彦
最近健康診断で肝機能障害はありませんでしたか?自粛による巣ごもり、なんとなく運動も控えがち、いわゆるコロナ太りの患者さんが目立っています。アルコールを飲まなくても、肝機能障害は起こります。いわゆる脂肪肝です。この脂肪肝には、最近、曲者がいます。全く症状がなく、徐々に進行して、気が付いた時には肝臓の終末状態になってしまう、非アルコール性脂肪肝炎「NASH」です。脂肪肝に、①肥満②2型糖尿病③下記代謝異常のうち2項目以上を合併する場合(ウエスト周囲罫の増大~男性90センチ女性80センチ以上・高血圧症・高中性脂肪血症・低HDLコレステロール血症・耐糖能障害いわゆる糖尿病予備軍・インスリン抵抗性・高感度CRP高値)をMAFD(metabolicdysfunction-associatedfattyliverdisease)代謝異常を合併する脂肪肝と呼ぶようになってきています。このMAFLDの方々が、NASHとなりやすいといわれています。あれ?でもこれって私かも?と思う方も多いと思います。いわゆる生活習慣病の重なっている状態です。治療も食事療法・運動療法によるダイエットが基本となります。運動療法は、消費カロリーの多いランニング等の有酸素運動が勧められていましたが、最近では、筋トレ等のレジスタンス運動も、同様に効果的であることがわかってきました。運動内容にかかわらず、脂肪肝の改善効果は、運動の実施時間に比例していることが報告されています。体重減少の効果は、7%の体重減少で肝臓の組織についた脂肪が取れてきます。10%の減量では、肝臓が固くなる線維化という現象が改善してきます。食事療法は、カロリー制限が重要であり、内容も炭水化物50%脂質20~25%に制限することが推奨されています。医食同源・腹八分とは、よく言ったものです。難しく考えず、脂っこいものを少なくして腹八分の食事を目指しましょう。残り物が出た場合、もったないといって食べずに、冷凍・冷蔵保存、もしくは、食べない努力を!フードロスの観点からは、食材を残さないで済む買い物をしましょう。
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頸動脈エコーText by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨
頸動脈はあまり聞きなれない言葉だと思います。体に触ってトントンと動く動脈は手首のところの「橈骨動脈」を思い起こす人が多いことでしょう。スイミングスクールでは首に手を当てて脈を測るように言うところもあります。喉仏の斜め上横にトントン触れるのが頸動脈です。この血管だけをわざわざエコーで検査するのが頸動脈エコーです。何がわかるのか?頸動脈は皮膚のすぐ下にあり、比較的長い部位を観察できる大血管なのです。痛いこともなく、画像として血管の中を見ることができ、どれくらい細くなっているかをパーセント表示で見ることができます。動脈壁の内側にニキビのような盛り上がりができて、中にコレステロールなどがたまっているものを粥腫(じゅくしゅ)と呼びます。粥腫ができているならば全身のほかの動脈も動脈硬化しているだろうと予測されます。こうして評価した動脈硬化が重症だと「心筋梗塞や脳卒中がおこりやすいほど動脈が細くなっている」と考えられます。ですから、すでに病気を起こしている人ではなく、高血圧、糖尿病や脂質異常症などの患者さんで「動脈硬化がどれくらい進んでいるか」とか、「将来、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすいかどうか」を知りたいときに役立つ検査です。体の中の一部の血管を観察しているだけですべての血管を見ているわけではありませんが、「全身の血管を代表して硬化度を見せてくれている」と考えてください。悪玉のLDLコレステロールが高いために、これが血管壁の中にたまって粥腫ができている場合には、新しいやわらかい粥腫だとコレステロールを下げる薬で小さくすることができます。狭窄が強い場合には血をサラサラにする抗血小板薬で脳梗塞を予防することもあります。いちばん良いのはきれいな血管を見て、その後、動脈硬化を起こさないように注意することだと思います。薬物治療ばかりではなく肥満、運動不足、禁煙など生活習慣の改善は非常に大事なことです。
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