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私、納豆食べてもいいですか?

Text by 関口内科 関口 洋平
「先生、私は納豆が大好きなのに一生食べられないのですか?」と、Aさんは不満そうに聞いてきました。
どうやら診察前の待合室で「あなたも血液をさらさらにする薬をのんでいるんだから、納豆はダメよ」と世話好きな友人から言われたとのことでした。このAさんのように血液をさらさらにする薬=抗血栓症薬をのんでいる人で、食事内容の事で悩んでいたり、また誤解をしている人は決して少なくないようです。現代の医療において抗血栓症薬は最も有用な薬剤の一つであり、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な疾病の治療や予防に欠かすことのできない薬剤となっています。
抗血栓症薬には大きく二種類あり、抗凝固薬と抗血小板薬とがあります。抗凝固薬の代表的なものにはワルファリンがありますが、それを服用している人が、ビタミンKの豊富な食材、たとえば納豆、青汁、クロレラ、海草、濃い緑色の緑黄色野菜(ブロッコリー、ほうれん草など)を食べてしまうと、服用したワルファリンの血液中濃度を低下させ薬効を減弱させてしまいます。
このことを心配しすぎて全ての野菜をほとんど食べなくなる人がいますが、それではかえって健康によくありません。普通の野菜は問題ありませんし、緑黄色野菜でも量を控えめに食べるのであれば大丈夫です。
しかし、納豆は腸内でビタミンKを産生する働きがあリ少量でも影響は大きいので食べてはいけません。もう一方の抗血小板薬にはいくつかの種類があります。最も代表的なものにアスピリンがありますが、その他の抗血小板薬も近年有効性が証明されるようになりたくさんの人に処方されています。
これらの抗血小板薬の作用はビタミンKに影響されないので、納豆や緑黄色野菜などをたくさん食べても全く問題ありません。このように「血液をさらさらにする薬」には、大きく二種類があり、基礎疾患の違いによって有効な方の薬が選択されます。
Aさんのように、何を食べてはいけないのか悩んでいる人は、自主判断せずに主治医の先生に一度聞いてみることが大事です。
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「高い技術」と「温かい心」で地域連携を推進 道南圏の基幹病院としての役割を担う

Text by 市立函館病院 併設・救命救急センター
1860年(万延元年)に道内初の官立病院として発足し150周年を迎える。81年に救命救急センターとして認定されたのをはじめ、地域災害拠点病院などのほか、2006年には病院機能評価「Ver・5」を取得し、07年には道南地域では初めて地域がん診療連携拠点病院に指定された。古くから「函病(かんびょう)さん」の名で親しまれ、道南圏における基幹病院として中心的役割を果たしている。00年に新築移転したのを機に屋上にヘリポートを設置し、専従の救急医を配属するなど、救命救急センターを充実させた。年間の救急患者数は約2万件、救急車搬入は約4500台を数え、365日24時間態勢で対応している。総病床数は734床(一般598・感染症6・結核30・精神100)、ICU8床、HCU22床、人工腎臓センター30床を有する。また高度医療に対応できるさまざまな最先端機器を整えている。最新のMRIやCTをはじめ、RI(核医学検査)、マンモグラフィ、悪性腫瘍に対して定位放射線照射ができるリニアック(高エネルギー放射線治療装置)、最高水準の放射線治療ができるIMRT(強度変調放射線治療)、子宮頸がん治療などに効果を発揮するRALS(高線量率膣内照射装置)を導入している。がん拠点病院及び救命救急センターであるため、その専門医療は多岐にわたる。がん治療では各種悪性腫瘍に対し各科による専門診断・治療を行っているが、道南圏において悪性リンパ腫や白血病、骨髄腫などの血液疾患に対応できるのは同院しかないため患者が集中している。産婦人科では10年11月に先進医療である腹腔鏡下子宮悪性腫瘍(子宮体がん)手術ができる施設として、道内では大学病院以外では初めて認定された。循環器内科では09年の心カテーテル総数は800例で、うちPCI(経皮的冠動脈形成術)は306例と、道内有数の実績がある。心臓血管外科は急増する大動脈瘤に対して全国に先駆けて大動脈瘤センターを開設し、09年の腹部・胸部大動脈瘤の手術は122例、うちステントグラフト挿入術は86例あった。呼吸器外科では肺がんなどに対し低侵襲手術であるVATSを積極的に取り入れている。消化器疾患に対しては、07年1月より外科と連携して消化器病センター化し、外科疾患の場合に患者にとって消化器内科からの移行を便利にした。消化器病センターは、同病院最大の入院患者数を誇る重要な診療科となり、消化器内視鏡などの検査件数および内視鏡治療件数などは合わせて年間8000~1万例に及ぶ。1階には問診コーナーのほか「なんでも相談コーナー」を新設し、診療のみならず接遇や施設に対する意見なども受け付けている。患者情報室「フォルテ」では医療情報が入手しやすい。道南医療地域連携ネットワーク「道南メディカ」を立ち上げ、各医療機関と医療情報を共有することで重複した薬の処方や検査を避けるなど患者負担の軽減につなげている。10年4月に就任した木村純院長は「良質な急性期医療を提供することが当院の担うべき最も重要な役割です。そのために必要なのは『高い技術』と『温かい心』です。地域の各医療機関や住民と密に連携をとりながら常に向上を目指した研鑽を続ける所存です」と話す。
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昔の服が着られなくなっていませんか?

Text by ごとう内科胃腸科 後藤 琢
昔から「ベルトの穴がひとつ増えると寿命が一年縮まる」と言われたように、今日では肥満がさまざまな病気の発症に関わっていることがわかっています。なかでも、内臓のまわりに脂肪がつく内臓脂肪型肥満は高血圧や糖尿病、心臓病、脳卒中、高脂血症などといった生活習慣病の発症に大きく関係しています。肥満を知るには、まずはボディ・マス・インデックス(BodyMassIndexーBMI)を計算してみましょう。BMIとは「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で算出される体格指数(肥満度を測るための国際的な指標)のことで、医学的に最も病気が少ない数値として、22を「標準」とし、18.5以下なら「痩せ」、25以上を「肥満」としています。また最近ではウェスト周囲径が男性では85cm以上、女性では90cm以上では内臓脂肪型肥満の可能性が高いとされます。国民栄養調査によると、日本人一日の採取する総カロリーはむしろ減少していますが、食事の欧米化の為に脂肪摂取は増加しているとされています。また内臓脂肪型肥満の増加にともない糖尿病の患者も急増しています。日本人はもともと米や魚を主に食べてきた農耕民族、それほど動物性脂肪を多く摂ってこなかったにも関わらず、高度成長期以降、欧米スタイルの食生活に急激にシフトしたため、この環境の変化に、体が対応しきれていないのです。欧米の映画でファーストフードを三十日間食べ続けるとどうなるかという映画がありましたが、その映画監督は「この映画を作ったそもそもの目的は、これを観た方々に改めて食生活を見直してもらうこと」と話していました。また、親たちが子供や家族の食事に気をつけるようになったり、子供のお手本となるように自らの食べ物にも気を配るようになったとの反響があったとも話しています。日本人も例外ではなく、交通手段の発達等による運動不足や欧米化の食事により肥満は年々増加しており、今や肥満は子供にまで影響が出てきて社会問題にまでなっています。あなたは昔の服が着られなくなっていませんか?ときどき運動、食事を含め生活習慣の見直しをしてみましょう。さあ、怖がらずに体重計に乗ってみましょう。
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あなたは、あと何年目を使いたいですか? 〜角膜内皮細胞〜

Text by くどう眼科クリニック 工藤 勝利
洞爺に行ってきました。今朝(10/14)、洞爺湖越しに見える羊蹄山はきれいに雪化粧していました。ところで…羊蹄山から出た光は私の眼のなかの、角膜、前房水、水晶体、硝子体を通過したのち光を感じる網膜に到達し、網膜から脳に信号が届けられます。光の情報が正確に網膜まで届くためには角膜、前房水、水晶体、硝子体は透明でなければなりません。ちなみに水晶体が濁った状態が白内障です。今回の主役、角膜内皮細胞は、角膜を透明に保つ役割を担った細胞です。角膜の主成分はコラーゲンで、コラーゲン線維が整然と並ぶことで透明性を維持しています。角膜の裏側には前房水があり、常に角膜内に前房水からの水分がしみこんできます。角膜内の水分が過剰になるとコラーゲンの並びがくずれ透明性を失うため、過剰な水分を角膜内皮細胞せっせと排出しています。角膜内皮細胞は生まれた直後には35万~40万個あるとされ、年齢とともにゆっくり減少していきますが、眼が障害を受けると大きく減少します。角膜内皮細胞には再生する能力はないため、障害を受けるたびに減る一方です。正常眼では1平方mmあたり3000個ありますが、減少して500個以下になると角膜は透明性を失い、濁ります。角膜内皮細胞は、角膜を透明に保つ役割を担っているのに、再生しないという点で、最も大切にしなければいけない細胞のひとつなのです。角膜内皮細胞を減らす原因は、眼のけが、緑内障発作やぶどう膜炎などの病気、眼の手術、コンタクトレンズの不適切な使用が知られています。最近、コンタクトレンズのなかでもカラコン(カラーコンタクトレンズ)による眼障害問題になっています。一般的なコンタクトレンズは眼に悪影響の少ない材質になっていますが、現在中高生のあいだに広まっているカラコンは粗悪なつくりのものが多く、よほど厳密に管理していかないと角膜内皮細胞を減らしていきます。そうはいうものの、未成年者は将来のことよりも今現在のことを重視するのはある程度理解できます。子供達の眼を守るのは、子供達の将来を考えられる家族、教育関係者、医療従事者の責任です。
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ほくろのレーザー治療

レーザー光線治療は形成外科・美容外科の場合、皮膚疾患を高密度の強力な光エネルギーを短時間に照射し、できるだけ周りの細胞や組織に損傷を与えずに治療する方法です。光の波長によって治療する疾患が異なり、ほくろの治療のレーザーと、しみ・しわ・あざを治療するレーザーは異なります。また、照射後の治療経過も異なりますので専門医の説明をお聞きになることが大切です。ほくろの治療は小さいほくろの場合、以前は電気メスで焼却したりしていましたが、最近は炭酸ガスレーザー治療が行われています。レーザー治療でも消しゴムで消すようなわけにはいきません。きれいに治すためには術後の毎日のスキンケアが必要で、治療部位をぬらすことは避けて頂きます。大きなほくろは切除摘出することが原則ですが、美容的に浅く切除する方法もあります。しかし、再発がありますのでお勧めできません。
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