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コラムを読む

男性の性(15)

Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
前回2回は「飽食と好色は両立しない」、平たく言うと、いつも腹一杯食べているとオトコの性欲・性衝動は減退するのではないか、という文豪:開高健の名作『夏の闇』の言葉をとりあげてみました。今回は、飽食の、性機能・特に勃起機能に対する影響を考えてみたいと思います。ここ数年、ED(勃起障害)という言葉が世間でも少しずつ知られてきているかもしれませんが、正確にはEDは『勃起の発現あるいは維持が出来ない為に満足な性交が出来ない状態』(米国国立衛生研究所)と定義されています。
つまり性交を試みても陰茎が勃起しないか、あるいは勃起しても途中で硬くなくなる(いわゆる中折れ)ため、射精まで至らない状態です。EDにはいろいろな種類がありますが、陰茎の血管・神経が原因のタイプは、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満などが危険因子と考えられています。
そしてこれらの危険因子は塩分の取りすぎ、カロリーの取りすぎ、運動不足などが原因なので生活習慣病・メタボリックシンドロームなどと最近呼ばれています。
飽食によるカロリーの過剰摂取は肥満となり、体を動かすのが面倒になると運動不足からさらに肥満も進み、過食(塩分・カロリーの過剰摂取)が改まらなければ生活習慣病・メタボリックシンドロームもさらに重症化するという悪循環に陥ります。
これらは従来は中高年になってからの病気といわれていましたが、近年、30歳代の若年者にもしばしば見られるようになりました。
特に、高血圧・糖尿病・高脂血症は自覚症状に乏しく、自分では気がつかないうちに重症となっていることも多い病気ですが、EDは比較的早くから自分で気がつく症状といえます。現代のような飽食の時代が続くと、将来はオトコの性欲はどんどん減退してゆき、たまに性的に興奮しても今度は陰茎が使い物にならない、などという笑い話では済まされない事態が起きないとも限りません。(つづく)
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粉瘤(ふんりゅう)

Text by 五稜郭大村美容形成クリニック 院長 大村 勇二
粉瘤はニキビの大きくなったようなもので、炎症がないときは皮下にコロコロしたしこりができる皮膚の病気です。ときに細菌によって炎症が起き赤く、熱を持って腫れてきます。治療方法は小さければ、炭酸ガスレーザー、大きくなったときは切除です。初期症状でしこりに白い内容物があり、ニキビをつぶす感覚で、自分で内容物を取り出す方がいます。このようなことを繰り返すと細菌が繁殖して大きな膿瘍(膿の塊)を形成して痛みが出現して、治療に時間がかかり、日常生活に支障をきたします。治った後も赤黒い外見上支障のある傷跡を残したりします。もし、「粉瘤かな」と思ったら、病院を受診することをお勧めします。手術になることもありますが、薬で治めることもあります。
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飛蚊(ひぶん)症・光視症

Text by はこだて港町眼科 松下 知弘
☆こんな症状、ありませんか?糸くずや虫のような影が飛んで見える、稲妻が光って見える。・見え方は人それぞれ違う眼球の内部にシミやしわができることで、突然、糸くずや虫のようなものが浮かんで見えることがあります。シミの形や大きさ、数も人によってまちまちです。また、キラキラと光を感じたり、墨をまいたようなものが見えたりすることもあります。・放っておいていいものか、自分では分からない加齢の変化により生じてくるもので放っておいても大丈夫なものもあれば、眼底出血や炎症、網膜に穴が開くことなどでも見えることがあり、徐々に悪化し視力低下を来すものもあります。診察を受けなければ良しあしは分からず、自分では判断できません。「虫のような影が飛んで見える」などの症状が気になる方は、一度、眼科医にご相談ください。
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『噛(か)む』ことと『食育(しょくいく)』

人間が持っている歯の形は、前歯は切るに適した肉食のための形、奥歯は、すり潰すための臼(うす)の形をしているため草食に適しております。石塚左玄が著書「食物修養論」で、人間は穀物食動物だと述べていますように、肉食獣に比べると切るための筋肉も弱く、また、草食動物の牛などに比べると、食道から直腸までの消化管の長さが、短く草食動物と言う事もできません。最近良く『食育』という言葉を耳にしますが、村井弦斎は小説「食道楽」下巻に「小児には徳育よりも知育よりも体育よりも食育が先き」とすでに書いております。食育基本法が平成十七年六月十日に成立しましたが、その内容はー一、食の大切さを知る。
二、食の現状を知る(自給率の向上)。
三、生産者と消費者の信頼関係から地域の発展を目指すーなどです。また、米国人、フレッチャーが提唱しているフレッチャーイズムのなかで、空腹を感じたときだけ食べ、十分に噛み砕き、すり潰し、唾液と混ぜることが、健康に大切であると述べています。石塚左玄、村井弦斎、フレッチャーに共通していることは、玄米など自然の食品を加工せず、丸ごと食べること、よくすり潰してから飲み込むことの重要性を唱えていることです。最近、開咬(かいこう)と呼ばれる、前歯がかみ合わない子が多くなっていると言われますが、歯並びが悪く噛む力が弱いと、口周囲の筋肉の発達が弱くなり、唇を閉じられない開咬状態になってしまいます。口が半開きになってしまい、口で呼吸し、鼻呼吸ができづらくなりアデノイドや鼻炎になりやすくなります。当然ですが、痛い虫歯があるとよく噛むことは無理ですし、よく噛める状態を作ることが、攻撃的・排他的な行動を抑制し、イライラが減ったり、キレにくくなり、ひいては、感謝の気持ちを引き起こします。顎(あご)・歯・頬(ほお)・唇・舌の正しいバランスが、食事をおいしいと感じさせ、満足感、心の豊かさを引き起こし、充実した生活を送れるようになるでしょう。『食育』の入り口は、「歯、口、噛むこと」から始まります。
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春の眼科検診での視力と色覚検査

Text by 清水眼科クリニック 院長 清水信晶
新学期を迎え、我々眼科医も学校健診のため小・中学校を訪れます。視力検査を含め、目の病気が疑われれば専門医を受診するようにと、健診の結果用紙を子供達は学校から頂いてきます。その中で特に注意しなければならないのが小学校一年生の視力検査の結果でしょう。小学校一年生にとって視力という検査は初めての経験で、そのため本来の視力より低く出ただけということもあります。しかしこの年齢で結果が悪い場合、遠視や乱視のお子さんも多く見受けられます。そして、遠視や乱視の場合、弱視(じゃくし)や斜視(しゃし)を伴っている場合があり、この一年生の時期を逃すと後でメガネをかけたとしても視力が回復できなくなってしまうこともある、目にとってラストチャンスの時期だとも言えます。簡単に言うと、近視は少なくとも近くを見ている時にはきちんとピントが合った画像が目に入るので弱視になることはありません。それに対し強い遠視や乱視の場合は近くも遠くもピントが合わず、常にぼやけています。いつもはっきりしない画像しか見えていないため、放置するとメガネで矯正しても視力がでない弱視になってしまったり、また、斜視を来すこともあります。色覚検査は現在希望者のみ行われています。先天性色覚異常は男児だと、おおよそクラスに1人いる換算になります。小学校に上がると消防車の写生を全員でしたりと色使いにも色覚異常の児童ははっきりと現れることになります。美術以外の教科でも先生が黒板に書いた字が見づらい・学校の掲示物が読みづらいなどの不具合が出ることもあります。小学生のうちにぜひ色覚検査も受けてみることを勧めます。健康診断で視力の結果が悪いときには放置せず、必ず専門医の精密検査を受けましょう。
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