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コラムを読む

3種混合ワクチンの打ち忘れはありませんか?

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
3種混合ワクチンは百日ぜき、破傷風、ジフテリアを予防するワクチンです。現在はそれに不活化ポリオワクチンを加えた4種混合ワクチンとして生後3か月から打つようになっています。4種混合ワクチンは2年前から接種が始まりました。不活化ポリオワクチンは2012年9月から接種が始まり、その時期までに3種混合ワクチンをしたお子さんでは、口から飲むポリオワクチンや注射で打つ不活化ポリオワクチンが混在して行われたため、多くの方が混乱したり、分からないまま時が過ぎてしまったりした方もずいぶん多いように感じます。インフルエンザワクチンを接種するときに母子手帳を見返すと、3種混合ワクチンがちゃんと終わっていなかったり、不活化ポリオワクチンが最後まで終わっていない人がいたりして、その都度勧奨してきました。しかし、つい先日3種混合ワクチンが供給されないという一報がクリニックに届きがくぜんとしました。3種混合ワクチンなど不活化ワクチンはきちんと決められた回数を打って初めて効果が出るワクチンです。特に、1期3回の初回接種の後の追加接種を忘れると、しっかりした免疫ができないといわれています。母子手帳を見返してお話しする中では、特に1期3回までは行っているけど、追加接種がなされていなかったり、不活化ポリオワクチンが途中で終わったりしている方を多く見かけます。このようなことがそのまま放置されますと、今ですら問題となっている成人期での百日ぜきの流行が今後増えかねません。どうかそのようなことが3種混合ワクチンでも起きないように、今一度母子手帳を見直してください。4種混合で置き換えができる人は4種混合で、できない人は行政機関と相談しながら、わずかに在庫のある3種混合ワクチン供給をお願いするということになるとの予定です。7歳半までのお子さんは無料で接種できますので、早めにかかりつけ医にご相談ください。
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眼からわかる全身疾患

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
眼球は、直径24mmほどの小さな器官ですが、私たちが得る情報の約90%が視覚からであり、それが障害されると日常生活に支障を来します。また、眼の症状から他の病気を発見するきっかけになることもあります。①散瞳剤をつけて眼底検査をすると、眼科医は動脈と静脈を直接見ることができます。眼底は体の中で血管を直接見ることができる唯一の部分です。血管の走行状態や出血から、糖尿病・高血圧症・癌の転移・白血病・SLEなどの膠原病などが見つかることがあります。特に、糖尿病は現代病であり、失明原因の第2位にもなっています。眼底出血で発見され、血糖値を測定したら、異常高値で即、内科に紹介ということも珍しくないことです。②急な複視(物がずれて見える)や片側の眼瞼下垂(まぶたが下がる)などの症状の時は、脳梗塞・脳腫瘍・脳動脈瘤による頭蓋内の神経の圧迫・甲状腺の異常・重症筋無力症などの筋肉の病気が見つかることがあります。特に危険な脳動脈瘤は、くも膜下出血の前触れであり、放置すると命に関わることもあるので、神経の麻痺と判断した場合は、即、脳外科に紹介となります。③目の周りのできものは良性のものがほとんどですが、まつ毛の際などで増大していくものの中には、基底細胞腫・有棘細胞癌・悪性黒色腫などの悪性の腫瘍もあります。切除して病理組織診断して初めて分かることもまれにあります。以上のように、眼に関わる何らかの症状がある時は、放置せずに眼科を受診して下さい。また、症状の出ないうちに進行してしまう「緑内障」は失明原因第1位の病気です。視野検査を受ければ見つけることができます。眼科の検査は痛い検査はひとつもありません。気軽に「目の検診」を受けて、いつまでも見える目でいられるように、早期発見・早期治療につとめましょう!
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顎関節症(がくかんせつしょう)?

Text by かも歯科クリニック 加茂 勝巳
最近、あごが痛くて口が開けられないという方が増えています。口が開けにくい、開けたり閉じたりすると耳の前が痛い、あごの関節が音をたてる。こんな症状を総称して顎関節症と言います。原因として、歯並びや噛(か)み合わせの悪さが考えられます。しかし、歯並びや噛み合わせは良くてもその使い方が悪くて顎関節症になってしまう事があるのです。例えば、食事の時にテレビを見ながら横を向いて食べたり、あまり噛まない早食いや、片噛みすることも原因の一つになってしまいます。悪い姿勢やストレスや緊張による首や肩の凝りが常に続くとそれが原因になる事があります。顎関節症を治すには原因を一つ一つ解消していくことが大切です。しかし、こんな症状のある方は、まずお口の中に原因が無いかどうか一度かかりつけの歯医者さんに相談してみて下さい。
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顔面けいれんと三叉(さんさ)神経痛

Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
患者さんから時々耳にする言葉に「顔面神経痛」というのがあります。昔のことは知りませんが、少なくとも私が脳外科を学び始めてからは、正式名称として、このような病気は聞いたことがありません。一方、顔面けいれん(正しくは半側顔面けいれん)と三叉神経痛という病気があります(さらに紛らわしいものに、顔面神経麻痺というのもあります)。おそらく、顔面神経痛という言葉は、これらの言葉が混同されて広まったのではないかと考えます。今回は顔面けいれんと三叉神経痛についてお話します。顔面けいれんは、自分の意志とは関係なく、顔がピクピクとけいれんする病気です。三叉神経痛は顔が痛くなる病気で、歯科治療のとき、歯の神経に触られた時の刺すような鋭い痛みが、顔に生じます。顔面けいれんと三叉神経痛は、症状は違いますが、症状が出るメカニズムは似ています。基本的にはどちらも、頭の中で顔面神経、三叉神経それぞれの神経を血管が圧迫しているために、刺激を受けて勝手に顔がピクついたり、顔が痛くなったりするのです。したがって、根本的な治療は、手術でこれらの神経と血管の接触を離してやることになります。しかし、どちらの病気も命を脅かすものではありませんので、頭の手術をためらう患者さんも多くいらっしゃいます。そこで代わりの治療法として、飲み薬によるものや、放射線照射、注射による方法などがあります。それぞれの治療方法には長所と短所がありますので、どの治療法を選ぶかは、お医者さんと相談するとよいでしょう。命に危険がない病気といいましたが、顔のけいれんは外見に影響するために、社会生活に大きな影響がありますし、三叉神経痛は、「歯の痛み」と同じ(歯の神経も三叉神経です)ですので、どんなに辛い痛みであるかは、すぐに想像できます。ごく稀に脳腫瘍が原因となることもありますので、まずは脳外科でキチンと診断を受けることが治療の第一歩です。つらい症状を我慢しないで脳外科に相談してください。
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加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)の新しい治療

Text by 吉田眼科病院 岡田 佳典
高齢化や生活様式の欧米化などに伴ってわが国でも増えつつある、加齢黄斑変性と言う病気をご存知ですか?物を見るために重要なフィルムの役割をしている網膜の中心部を黄斑と言います。加齢黄斑変性とは老化に伴いこの黄斑部に老廃物が溜まり、炎症や出血を誘発し視野の中心が歪んだり欠けてみえたりする病気です。黄斑変性には遺伝性のものもありますが、大部分がこの老化に伴う加齢黄斑変性と言われています。殊(こと)に脈絡膜に新生血管が発生し出血することにより網膜が障害される滲出型(しんしゅつがた)加齢黄斑変性は、進行が速く急激に視力低下を来(きた)します。この疾患に対し以前より様々な治療が行われてきましたが、近年この疾患で社会的失明に至る高齢者も少なくなく、今まで以上に適応範囲が広く効果的な治療が切望されていると言えるのではないでしょうか。そのような中、現在最も注目を集めている治療方法があります。それは光線力学療法(PDT)です。では、どのような治療方法なのでしょうか?PDTとは光に反応しやすい物質(光感受性物質[こうかんじゅせいぶっしつ])をあらかじめ組織や血管内に取り込ませた上で、その光感受性物質に特定のレーザー光を照射する事によってその物質を活性化させ血管を閉塞(へいそく)または組織を障害する方法の事で、既に肺・食道・膀胱(ぼうこう)・皮膚など、多様な疾患に用いられております。具体的にはベルテボルフィンという光感受性物質を投与後十五分の時点で、レーザーを新生血管に八十三秒間照射するものです。このようにする事で他の組織に障害を与える事なく、脈絡膜新生血管のみを特異的に潰す事が出来るため、先に述べた進行の速い浸出型に有効な治療方法と期待されています。以前このコーナーで取り上げた抗酸化ビタミン・ミネラルやカロテノイドの一種であるルテインなどの抗酸化サプリメントやPDTといった効果的な治療法が次々と施行され、今や加齢黄斑変性は治療可能な疾患に変貌しつつあると思われます。
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