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血液透析治療と水との関係

Text by 北美原クリニック 秋濱寿賀子
最近コンビニエンスストアやスーパーマーケット等で、多種多様なミネラルウォーターが販売されているのを目にし、水に対する関心の高さがうかがえます。私たちが行っている血液透析治療も水がとても重要な役割をはたしていることをご存知でしょうか。血液透析というのは、腎臓の働きが悪くなってしまった時に、腎臓の役目を果たす治療法ですが、具体的には、老廃物のたまった血液を身体の外に取り出し、透析器(ダイアライザー)の中できれいにして、再び身体に戻すという治療です。この老廃物を血液から取り除くために、ダイアライザーという小さな孔がたくさんあいた特殊な膜を介して血液と水(透析液)が逆方向に流れることによって、色々な老廃物を血液から取り除いて血液をきれいにします。そのため、透析治療では透析液がたくさん必要となります。透析液は、各透析施設の中で、水道水を原料として作られていますが、浄化をする前は、鉄分やカルシウム・マグネシウムなどのミネラル、塩素、また細菌や細菌が壊れてバラバラになる際に出てくる毒素(エンドトキシンと呼ばれています)なども入っています。これらの不純物を取り除いて、きれいな透析液を作ることが必要となります。最近は特に透析液の水質が注目されています。なぜなら、透析液と血液とは直接まざりあうわけではないのですが、本来の目的の血液から透析液へ老廃物が移行するだけではなく、逆に透析液からエンドトキシンなどが血液に移行してしまうこともあるからです。エンドトキシンが含まれていないきれいな透析液で透析をすると短期的には貧血を改善したり、血圧の低下や発熱などが少なくなり、シャント(手術によって動脈と静脈をつなぎ、動脈から直接静脈に血液を流すこと)の閉塞が減るなどの報告もされていますし、長期的には動脈硬化や透析アミロイドーシスなどの合併症の発症に対しての抑制効果が期待できます。もちろん、透析液の水質管理以外にも、透析治療には必要なことがたくさんありますが、きれいな水(透析液)が、「より良い透析ライフ」に直結していくものと考えています。
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百日咳にご注意を

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
今年に入って関東地域を中心に百日咳(ぜき)の報告が相次いでいます。全国ではこれまでに9500件以上の報告があり、道南地域でみると市立函館保健所管内で14件、渡島保健所管内で3件、江差保健所管内で4件の報告があります。百日咳とはどんな病気なのでしょうか?皆さん過去の病気と思っていませんか?百日咳は10日ほどの潜伏期の後、普通の風邪のような症状から始まり、次第に激しい短い咳を立て続けにするようになります。咳の後は大きく息を吸いその時に笛のような音を出すという咳発作が起こります。咳をするときに息を詰めるようにするため顔が赤くなる、出血斑が出る、目の結膜にも出血するなどの症状を伴うことが多いといわれています。激しい咳は2ないし3週間続きます。その後は次第に少なくなりますが、時折発作性の咳が出るなどの症状が続き、最終的に3カ月ほどでようやく咳が収まります。このため百日咳と言われるようになりました。1歳未満で発症すると特徴的な咳はなく呼吸を止める無呼吸発作やチアノーゼで気付かれることが多いようです。まれに低酸素性の脳症を起こすことがあり、注意が必要です。成人の場合は特徴的な咳があまり明らかではなく、採血や病原体の検査を行い診断されることが多いようです。子どもの場合、乳児期から4種混合ワクチンをしているために、5歳未満の流行はあまり多くはありません。年齢的に多いのは20代から50代の成人で、ワクチンをしていても抗体の低下に伴い発症している例が多いといわれています。11月の報告例では市立函館保健所管内で10代の男女各1人、30代の男性となっています。治療は適切な時期に抗生剤を飲むことです。抗生剤を飲むことで、菌の排出が止まります。予防はワクチンをしっかりすることです。特に4回目の4種混合を忘れていることが多いので、今一度母子手帳をお確かめください。7歳半までであれば無料で接種可能です。
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目元を洗う新習慣! リッドハイジーン!

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
「ハイジーン」とは「清潔にする」という意味であり、「リッドハイジーン」は「目元を洗う=眼瞼清拭」のことです。皆さん髪の毛を洗う習慣はありますが、毎日まつ毛は洗っていますか?実は目の周り、まつ毛の根元も意外に汚れているのです。目の縁のまつ毛の根元にマイボーム腺という脂肪の分泌腺があり、涙に油分を与えて涙の蒸発予防や、涙の安定を保つ働きをしています。ここに汚れがたまるとマイボーム腺の働きが悪くなり、目のゴロゴロ感・痒み・かすみ・ものもらい・ドライアイ症状などさまざまなトラブルを引き起こします。女性の場合はエクステ・つけまつ毛・マスカラ・アイラインなどで不衛生になりますし、男性も不衛生な状態からマイボーム腺が機能しなくなることもあります。そして不衛生になったマイボーム腺付近には0.4mm以下のまつ毛ダニがすみつくことも多くなります。実際、日本人の5人に1人にまつ毛ダニがいると言われております。まつ毛ダニがいると目の縁が赤く腫れて痒くなったり、まつ毛が抜けたり、切れたりもします。このように、まつ毛の生え際周囲が不潔になると、色々な不調を引き起こすので目の周りを清潔にするリッドハイジーンが大変重要です。目の周りの皮膚は身体の中で1番薄い皮膚で、大変傷つきやすいので、オイルクレンジングなどでゴシゴシこするのは禁物です。女性はなるべく濃いアイシャドウ・アイライン・マスカラ・つけまつ毛・エクステなど控えて、自分のまつ毛が傷まないような手入れをして、近づいて見られても、いつも美しい目の周りの健康を保っていくのがよいと思います。そのためのリッドハイジーンの専用アイテムもあります。目の周りの病気のみならず、美容の面からも大切なリッドハイジーンの正しいやり方などについては、専門医にご相談ください。
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血管拡張性肉芽腫(けっかんかくちょうせいにくがしゅ)

Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
血管拡張性肉芽腫という名前はすごいのですが、良性の皮膚の腫瘍です。体に急にできてくる赤い皮膚の腫瘍で、よく血管のかたまりなどといわれることもあります。あまり大きくはなりません。直径は5mm~2cmくらいで、色は赤色か暗赤色で、柔らかくて盛り上がっています。基部がくびれていることもあります。男女ともに発症しますが、子どもや若年者、または妊婦の方にも多いようです。子どもでは顔に多く、大人では四肢や体幹に多いようです。急にできてきて大きくなりますが、だいたい2~3週間で大きさは一定になります。痛みやかゆみなどの症状はありませんが、血管のかたまりですので、傷つけると出血しやすく、出血するとなかなか止まりません。腫瘍の表面にカサブタが付いたり、ジクジクしたりしていることもあります。悪性の皮膚腫瘍との鑑別が必要なこともあります。原因としては、細かいキズや感染が引き金となって毛細血管が反応して拡張してきたものです。妊婦に多いことからエストロゲンによる血管の拡張が原因と考えられています。血管拡張性肉芽腫であれば、自然に治ることはほとんどないので、何らかの治療が必要になります。治療は小さいものは、電気メスなどで焼いてしまいます。大きなものは切って取ることになります。十分に取らないと再発することもあります。電気メスで焼いたり、切除したりするときは局所麻酔が必要になります。ごく小さいものであれば液体窒素で患部を凍らせて壊死させ、新たな皮膚が下から再生してきて押し上げることにより、患部をカサブタ状にして治すこともありますが、数回の治療が必要になることもありますので、専門の医師にご相談ください。
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胸の痛み、それをどう伝えていますか?

Text by 関口内科 関口 洋平
「先生、昨日の夜テレビを見ていたら突然胸が痛くなりました。
すこしの間我慢していたらおさまったので、救急病院へは行かなかったのですが・・・」と、Aさんは不安な表情を浮かべながら今は痛くない胸をさすりました。このAさんのように診察の時に既に症状が無くなっている胸痛は、しばしばその診断を難しくさせます。
このような一過性の胸痛をおこす疾患で一番重篤なものは狭心症です。
狭心症は心筋梗塞の前兆でもあり、その診断が遅れることは死亡への危険を高めます。
そのため、その胸痛の原因が狭心症であるか否かを鑑別することはとても重要になります。狭心症は、胸痛が残っている間であれば心電図をとることですぐに確定診断がつくのですが、Aさんのように来院時にすっかり胸痛が消えている場合は、心電図だけでは判らないことが多いのです。
そのため、診断の決め手としてとても重要なのは、どんな性質の胸痛だったのかということです。
何をしていた時に発症したのか、安静時なのか動作時なのか、痛みの場所は胸のどのあたりなのか、背中や肩や下あごの痛みを伴ったのか、痛みは体位によって軽減しなかったのか、痛みの強さは冷や汗が出るほどの強い圧迫されるような痛みか、弱い違和感のようなものだったのか、動悸や眩暈(めまい)や息苦しさも伴ったのか、持続時間は数秒間か、数分間か、数時間か、などの情報が狭心症を強く疑わせるか否かを診断する鍵となります。
また、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙、肥満、メタボなどの生活習慣病があるかどうかも重要です。このようにして診断された結果、狭心症を「強く疑われる人」は入院して心臓カテーテル検査(冠動脈造影)を受けることを勧められます。
その結果で冠動脈に高度な狭窄病変が見つかった場合は薬物治療の他にカテーテル(ふうせん、ステント)治療やバイパス手術などを受ける場合があります。
しかし、「強くは疑われない人」の中にも狭心症である可能性は少なからずあるため放置されることはとても危険です。
入院せずにできる冠動脈CT検査や運動負荷検査やホルター心電図などを行い、狭心症を否定してしまう事で大きな安心を得る事ができるでしょう。
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