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春の眼科検診での視力と色覚検査

Text by 清水眼科クリニック 院長 清水信晶
新学期を迎え、我々眼科医も学校健診のため小・中学校を訪れます。視力検査を含め、目の病気が疑われれば専門医を受診するようにと、健診の結果用紙を子供達は学校から頂いてきます。その中で特に注意しなければならないのが小学校一年生の視力検査の結果でしょう。小学校一年生にとって視力という検査は初めての経験で、そのため本来の視力より低く出ただけということもあります。しかしこの年齢で結果が悪い場合、遠視や乱視のお子さんも多く見受けられます。そして、遠視や乱視の場合、弱視(じゃくし)や斜視(しゃし)を伴っている場合があり、この一年生の時期を逃すと後でメガネをかけたとしても視力が回復できなくなってしまうこともある、目にとってラストチャンスの時期だとも言えます。簡単に言うと、近視は少なくとも近くを見ている時にはきちんとピントが合った画像が目に入るので弱視になることはありません。それに対し強い遠視や乱視の場合は近くも遠くもピントが合わず、常にぼやけています。いつもはっきりしない画像しか見えていないため、放置するとメガネで矯正しても視力がでない弱視になってしまったり、また、斜視を来すこともあります。色覚検査は現在希望者のみ行われています。先天性色覚異常は男児だと、おおよそクラスに1人いる換算になります。小学校に上がると消防車の写生を全員でしたりと色使いにも色覚異常の児童ははっきりと現れることになります。美術以外の教科でも先生が黒板に書いた字が見づらい・学校の掲示物が読みづらいなどの不具合が出ることもあります。小学生のうちにぜひ色覚検査も受けてみることを勧めます。健康診断で視力の結果が悪いときには放置せず、必ず専門医の精密検査を受けましょう。
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乳がん検診には『きっかけ』が必要?

皆さんが病院に行くのは、何か気になる症状がある場合と思います。症状がなければ普通は行きません。検診というのは、症状がない状態で体に異常がないかどうかを大まかに調べるものです。怪しい部分があれば精密検査が必要になります。乳がんになる女性は年々増加しており、生涯において11人に1人が乳がんになると言われています。検査はしておかなければならないと、多くの女性は思っています。しかし、何らかの症状がないと「つい後で・・・」となってしまいがちで、その気持ちも理解できます。乳がん検診の目的は、症状のない、自覚していない状態で早期の異常を見つけ、最終的には乳がんで亡くなる人を減らすことです。欧米に比べ日本での乳がんの死亡率が下がらないのは、「検診」の受診率が低いことも一因と考えられています。家族・親戚や知り合いの人が乳がんになったり、メディアで乳がんの情報があったり、無料クーポン券が届いたりなど、検診には何らかの“きっかけ”があると、受けてみようという気持ちになるのかと思います。現在、多くの市町村では検診クーポンや隔年での検診補助などを行っており、それらを利用するのも良いと思います。また、職場で行う定期的な検診でもいいでしょう。女性にとって、乳がんは常に気をつけなければならない病気になっています。思い立った時に面倒がらずに受けてみてください。また医療者側も、受診者がいつでも気軽に受けることのできる体制をとっていくことが必要と思います。
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よくある良性皮膚腫瘍 ~石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)と眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)

■石灰化上皮腫皮膚の下に石灰のような硬いものができる良性の皮下腫瘍です。毛母腫ともいわれ毛根から発生してくる腫瘍です。比較的若い人に多く、小児の眼の周囲、腕、頚などによく見られます。通常は特に症状はなく、皮膚の下にコリコリとした硬いものが触れるだけです。時に炎症を起こすこともあり、そうなると痛みが出てきます。この腫瘍は良性で、ゆっくりと大きくなってきますが、自然に治ることはありません。また、軟膏や内服薬で治ることもありません。細菌が入って化膿すれば腫れてきます。治療法は、手術による切除が普通です。年齢と腫瘍の大きさによりますが、小学生低学年以下では全身麻酔が必要なこともあります。それ以上でしたら局所麻酔でも可能です。■眼瞼黄色腫まぶたにできる黄色い皮膚腫瘍です。上のまぶたの内側に出ることが多く、中年以降の年齢に多く見られます。高脂血症、抗コレステロール血症の方に出やすいといわれています。炎症を起こしたりすることもないので、痛みなどの症状は特にありませんが、徐々に腫瘍が大きくなってきます。この腫瘍も良性ですが、薬での治療はできません。治療は手術による切除です。まぶたという場所ですのであまりに大きいものはそのまま縫合できなくなり、植皮などが必要になることもあります。また、良性ですが、再発の多い腫瘍ではあります。
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アトピー性皮膚炎

Text by 江口眼科病院 佐々木 功
眼科の診察では眼とその周囲を重点的に観察しますが、そこでアトピー性皮膚炎に関連した所見がみつかったり、関連がありそうな症状の訴えを聞くことは多々あります。代表的なものとして、まぶたの皮膚の乾燥や赤み、結膜炎による慢性的なかゆみ、擦過や眼瞼内反症に伴う角膜のキズや微生物の感染などが挙げられます。皮膚に慢性的な炎症があると、それに引き続いて眼にもトラブルが波及する場合があるのです。では眼科ではどうするか。まず、まぶたの表側(つまり皮膚)のトラブルは、アトピー性皮膚炎の管理の基本に則ってまず清潔と保湿を意識することを勧めます。それでも不十分ならば副腎皮質ステロイド(いわゆるステロイド)入りの軟膏を使用します。そしてまぶたの内側(結膜)のトラブルには抗ヒスタミン薬やステロイド入りの点眼液を主に使用します(程度によってはさらなる治療が必要な場合もあります)。このように眼科でもまぶたの治療は行うものの、先述のとおりアトピー性皮膚炎においては眼の状態は皮膚のコンディションに大きく影響されますので皮膚科の受診も要検討です。過去に色々とアトピー性皮膚炎の治療を試したが奏功せず諦めたという方も少なくないと思いますが、「アトピー性皮膚炎は大人になってからでは治療できない」という誤った認識を捨て、現代の標準的な治療アプローチでもう一度治療に取りかかることも一案です。また、治療のキープレイヤーとなる点眼液や軟膏などの局所投与用ステロイドはその使い方のルールを守り、定期的な監視を怠らなければ有効かつ安全に使用できますので、やみくもに忌避することは有益ではありません。眼の健康を保つためにも、信頼できる皮膚科医をみつけ、地道なケアを根気強く継続することが肝腎と言えます。
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歯科における院内感染対策

最近、歯科での院内感染拡大を懸念する報道がありました。「一般歯科診療時の院内感染対策に係る指針」(厚生労働省)を基に衛生管理のチェック項目を考えてみました。1.患者さんごとにグローブを交換していたか?(スタッフを含む)2.患者さんごとに治療用イスを清掃していたか?3.患者さんごとに口腔(こうくう)内に入る器具を滅菌していたか?4.滅菌できない物、コップやエプロンなどは使い捨ての物を使用していたか?歯科は血液や唾液に触れる機会が多く、院内感染のリスクが高いと言われ、特にB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、HIVウイルスなどの感染が危惧されます。衛生管理は患者さんから見えづらいですが、医療の根幹とも言うべき重要な仕事の一つです。何か疑問点などがあれば、先生やスタッフに尋ねるなど、安心して治療を受けることをお勧めします。
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