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まぶたが腫れました

Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
瞼(まぶた)が腫れましたと眼科を訪れる患者さんは非常に多くいます。一番多いのはやはりものもらいでしょう。瞼の縁には脂肪の分泌腺がいっぱい並んでいてそこが炎症を起こして赤く腫れて痛みを伴います。これを霰粒腫(さんりゅうしゅ)または麦粒腫(ばくりゅうしゅ)といいますが、特に函館では〈めっぱ〉といい、関西地方では〈めばちこ〉というようです。腫れ始めて2〜3日のうちにお薬を使うとお薬だけで引く場合もありますが数日たってしまったものは切開して膿を出さないと引かない状態になってしまいます。一度炎症を起こしたけれど引いてきたので放っておいたところ内側(赤目の方)にでこぼこした物が飛び出してくることもありますが、これは霰粒腫性の肉芽(にくげ)といい、痛みが無くてもお薬では引かないので切除が必要になります。突然瞼全体が腫れて痛みや赤みが無く、少しぷくぷくした腫れ方をQuinke浮腫(クインケふしゅ)といいます。血管からの水分が異常に漏れ出すのが原因で抗アレルギー剤を使うと引いてきます。朝瞼が腫れたけれど昼から少し引いてきたという方に意外と多いのが、いつもより枕が低かっただけということもあります。足のすねも腫れているという時には内科的な病気がないかも調べてみる必要があります。両上瞼の目頭寄りがぽこっと腫れている方も多くありますが、これは年齢的なことが多くあります。脂肪の付き方でそう見えることが多いのですが、黄色く平坦なものは仮性黄色腫というものもあります。1〜2mmの小さい白いつぶつぶが瞼にいっぱい出来ている方があります。稗粒腫(はいりゅうしゅ)といってケラチンという白いラードのようなものがたまっています。一見ものもらいのように腫れていて切った物を検査に出してみると腫瘍、特に高齢者の場合悪性腫瘍ということもありますので、あまり放っておかずにまず眼科で診てもらいましょう。
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雪目・目の日焼け

Text by はこだて港町眼科 松下 知弘
紫外線の暴露が原因大量の紫外線を浴びた目は急性の角膜炎をおこし、目が充血したり、強い痛みが出たりすることがあります。いわゆる「雪目」がこの状態で「目の日焼け」と言われることもあります。顔に日焼け止めを塗るだけではなく、目の紫外線(UV)対策も忘れてはいけません。夏に比べて紫外線量は少ない冬でも、目にとっては危険がいっぱい潜んでいます。特に危ないのは雪山です。目に入る紫外線量を夏の浜辺と冬の雪山で調べたところ、沖縄県のビーチより石川県のスキー場のほうが2・5倍も高いことが分かったという調査があります。また、溶接作業を防護マスクなしで行うと同じような症状を起こすことがありますが、これも紫外線の短時間での大量暴露が原因です。角膜炎だけではなく「強い紫外線を浴び続けると、白内障や翼状片になるリスクが高まる」とも言われています。紫外線の害は蓄積するため、紫外線量が少なくても安心はできません。紫外線は反射する浜辺における紫外線の反射率は約25%ほどですが、雪面では80%以上と高率で反射します。顔の形に合わないサングラスでは紫外線が隙間から入り込むため、冬の雪道では夏のビーチでサングラスをつけていない時と同じくらいの紫外線量を目が浴びていることも分かっています。紫外線暴露軽減にゴーグルやサングラス、眼鏡が効果的目を保護するのにもっともいいのはゴーグルですが、サングラスならしっかりと目を覆うものを使うといいようです。UVカットのコンタクトレンズや帽子も一緒に使えばさらに予防できます。雪が積もれば雪山だけでなく街中でも同じことです。雪の降る冬は日ごろから目のUV対策を考えた方がいいでしょう。「目がごろごろして涙が出る」などの症状が気になる方は、一度、眼科医にご相談ください。
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加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)について

Text by 江口眼科病院 森 文彦
加齢黄斑変性は欧米では中高年の視覚障害の原因の第一位ですが、日本では緑内障や糖尿病網膜症がその上位で、あまり注目されていませんでした。近年、日本でも患者が増加し、滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性に対する人工多能性幹細胞(iPS細胞)の網膜移植の臨床研究が世界で初めて始まり、注目されるようになりました。眼に入ってきた光は、角膜や水晶体、硝子体を通り、網膜の上で像を結び、見ることができます。この網膜の中心にある黄斑は、重要な細胞が集中し、この部位に障害が生じると、視機能は大きく低下します。滲出型加齢黄斑変性は、網膜色素上皮の下に病的な新生血管ができ、血液中の成分が漏れ出て、黄斑部の神経網膜が障害されるものです。その症状は、初期は見ようとする部分がゆがんだり、ぼやけたりし、進行すると急激に重篤な視力低下を起こすことです。この現在の最も有効な治療は抗VEGF薬療法です。これは新生血管を成長させる血管内皮増殖因子(VEGF)を抑える薬を硝子体に注射する方法です。やや高価で継続した複数回の投与が必要な治療ですが、視力の改善の効果があり、有効な治療といえます。他に光線力学的療法があり、この2つの単独あるいは併用療法が現在行われています。しかし、病状が進行した場合、治療にかかわらず視機能の改善に限界があるのが現状です。今回始められるiPS細胞の臨床研究では、患者の腕から採取した皮膚組織を使って、iPS細胞を作製し、網膜に穴をあけて病的な新生血管や色素上皮を取り除き、この部位にiPS細胞から網膜色素上皮細胞に変化させたシートを移植するものです。これは将来の治療につながるという意味では非常に期待がもたれます。しかし、今回の研究はあくまで安全性に関する研究であり、視機能の改善の検討はその先になります。現状を冷静にとらえて、早期に病気を発見し、現在の治療を開始、継続することが重要と考えます。
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コンタクトレンズでも眼鏡は必要

Text by くどう眼科クリニック 釜石 清隆
この言葉を聴いて、眼鏡の煩わしさから解放されたのになぜ?と思うかも知れません。コンタクトレンズ(CL)は“外見の良さ、視野が広い、スポーツ時に安全”など眼鏡より優れている点がありますが、正しい扱い方をしていないと目のトラブルにつながります。“決められた装用時間やきちんとしたレンズケア”これらを怠ると目への負担となり、充血や角膜(黒目)へ傷をつけてしまう原因になります。CL装用していると角膜に傷がついても痛みを感じづらく、重篤な状態になってから眼科受診する場合が多々あります。ただしこれらは定期的な眼科受診で早期発見できます。目に傷やトラブルがある場合CL装用はできないので、代わりに眼鏡が必要となります。快適なCLライフを送るために、定期的な眼科受診と“備え”としての眼鏡は不可欠だといえます。
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寝たきりや要介護にならないために何かいい方法はありますか?

Text by 江端整形外科医院 江端 済
ロコモーショントレーニング(ロコトレ)で運動器全体を動かし予防することをお勧めします2005年度における日本人口の年齢構成は、子ども人口(15歳未満)が14%、働き盛り人口(15〜64歳)が66%、高齢人口(65歳以上)が20%でした。現在の見通しでは、50年後には高齢人口が41%まで増加すると推計されています。つまり、21世紀半ばには、国民のおよそ2・5人に1人が65歳以上という超高齢社会になることが予測されます。高齢者の増加に伴い、支援・介護を必要とする人も、02年から06年までに167倍と急増し、440万人を超えています。75歳以上の高齢者での寝たきりや介護の主な原因のうち、運動器疾患によるものは実に21・5%(転倒・骨折9・3%、関節疾患12・2%)を占めています。これらの要支援・要介護者を少しでも減少させ、また重症化を防ぐ対応が必要となっています。そこで、07年に日本整形外科学会では、運動器の障害による要介護の状態や要介護リスクの高い状態を表す新しい言葉として「ロコモティブシンドローム(locomotivesyndrome)、運動器症候群」を提唱し、これらの予防や早期治療を広く啓蒙するようにしています。また、ロコモティブシンドロームの早期診断のため、5つのロコモーションチェック(ロコチェック)を示しました。片脚立ちで靴下がはけない家の中でつまずいたり、滑ったりする階段を上がるのに手すりが必要である横断歩道を青信号で渡りきれない15分くらい続けて歩けない——これらのひとつでも当てはまれば、ロコモである心配があります。該当する方には開眼片脚立ちとスクワットによる2つのロコモーショントレーニングが勧められています。開眼片脚立ちは、床に着かない程度に片足を上げ、左右1分間ずつ1日3回行う。転倒予防のため、つかまるものがある場所で行うこと。支えが必要な方は、机に手や指をついて行う。スクワットは、椅子に腰かけるように、お尻をゆっくり下ろす。膝は曲がっても90度までとし、安全のために椅子やソファの前で行う。5〜6回を1日3回行う。支えが必要な方は机に手をついた状態で行ったり、椅子に腰かけ腰を浮かす動作を繰り返す。これらのトレーニング以外にもストレッチ・関節の曲げ伸ばし・ラジオ体操・ウオーキングや各種のスポーツを症状に合わせ積極的に行うことがロコモティブシンドロームの予防や進行の抑制につながっていきます。
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