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コラムを読む

百日咳(ひゃくにちぜき)の予防は大切です

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
今年、子供たちにとって、ワクチン接種で2度新しいことが起きました。ひとつは、口から飲んでいた生ポリオワクチンが不活化ワクチンになり注射になったこと。もう一つは、不活化ポリオワクチンと従来の三種混合(百日咳・破傷風・ジフテリア)ワクチンが一緒になって、四種混合ワクチンができたことです。不活化ポリオワクチンは子供たちから生ワクチンによるポリオ関連麻痺の恐怖を取り去ってくれました。四種混合ワクチンは三種混合ワクチンと不活化ポリオワクチンを混ぜたワクチンですが、接種の痛みが一回減るという福音を与えてくれました。二つのワクチンは順調に供給され、滞りなく接種が進むはずでしたが、四種混合ワクチンは11月の開始早々に、不活化ポリオワクチンは11月の中旬から入手が困難なケースが発生しました。このような状態で一番恐れるのは、三種混合ワクチンの接種すらも控えられ、百日咳が流行するのではないかということです。百日咳は最近では国内で2008年頃に爆発的に流行したあとその後も年間五千件程度の報告があり、2008年には1名が百日咳により亡くなっています。2000年台に入ってから大人の百日咳の報告が増えています。大人の流行の状態から考えれば、百日咳の感染の機会は決して減っているということではなく、むしろ増えていると言っても過言ではないでしょう。赤ちゃんは生まれるときに、お母さんから多くの免疫を受け継いで来ますが、百日咳の免疫はお母さんから受け継ぐことができません。ワクチンをすることによってのみ、百日咳からあなたのお子さんを守ることができるのです。四種混合ワクチンや不活化ポリオワクチンの供給が不足していても、従来の三種混合ワクチンは潤沢に供給されています。四種混合ワクチンにこだわらずに、百日咳の流行を起こさないためにも、生後三ケ月からの三種混合ワクチンの接種と、単独の不活化ポリオワクチンの接種が望ましいといえます。
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化膿した粉瘤(ふんりゅう)の治療

Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
粉瘤というのは、皮膚の下にお粥(かゆ)のようなあかが貯まった袋ができる良性の皮膚腫瘍です。体中どこでもできますが、多いのは顔、背中、お尻、脚のつけ根などです。化膿していなければ、コロコロとした丸い塊が触れるだけで痛みもありません。皮膚の表面に小さな穴があると、押すとそこから悪臭のある内容物が出てくる事もあります。化膿していなければこの小さな穴と、中の袋を取って縫合すると再発はしません。でも、化膿してしまうと、中に膿(うみ)がたまって急に大きくなって赤く腫れてきます。さらに痛みも出てきます。そして、痛みが出てから来院される方が多いようです。しかし、こうなると化膿して膿がたまっていますから、中の袋を取ることはできません。そこで、局所麻酔をして、皮膚を切開し、中の膿を出すだけになります。切開は皮膚の表面の小さな穴がはっきりしていれば、その穴を含めて皮膚を一部切除して穴を開けておきます。そうする事によって膿が中にたまらず、きちんと外に出てくれます。そして、粉瘤の袋が残っていれば可能な限り取り除きます。これを残すといつまでもジクジクして、治りが悪くなったりします。縫合はできません。そして、週2~3回程度時々通院しながら炎症が治まって小さくなるのを待ちます。消毒しなくて良くなるのには、大きさにもよりますが、10日から2週間位です。元になる小さな穴が残っていると、再発してくる事も考えられます。また、炎症が治まらないうちに切開した入り口が閉じてしまうと、中で肉芽腫といってくすぶった状態が続き、炎症を繰り返す事もあります。ですから、粉瘤は化膿しないうちに取ってしまう方が、簡単で早く治る方法なのです。
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長生きの秘訣

Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税
百歳以上の方を百寿者と呼びますが、日本におけるその数は、1990年には4千人程でした。当時、老年医学が専門の友人から「百寿者は、生まれつき(遺伝的に)強い人で、長寿の研究には適当でない」と聞きました。その後2000年にはおよそ1万5千人、2011年9月には、4万7千人に達しました。たった20年の間に、遺伝的に強い人たちが4万人以上も増えたのでしょうか?長寿に対する遺伝の関与は30%程度と言われます。したがって、寿命の伸びは、遺伝子以外の要素の影響が大きいということです。生活環境として、紛争や戦争がなく平和であること、大きな災害がないことは勿論大切です。ちなみに、第二次世界大戦直後の百寿者は四百人程でした。もっとも重要な要素は、国民の保健衛生に対する関心の高まりと、医学・医療技術の進歩の貢献が大きいと考えます。百寿者の統計データを教えてくださった先生は、長寿を100m走にたとえておられました。かつて10秒を切ることは夢のようでしたが、10秒の壁を破った後も記録は少しずつ伸び続けています。この伸びには選手の素質だけでなく、シューズやトラックなどの道具の改良、科学的なトレーニングの成果も大きく貢献しています。人間の寿命も、まだ伸びると予想されています。百寿者の研究から長寿の秘訣は見つけられていません。しかし、105歳以上の方たちの特徴から、「よく食べ、風邪をひかない」という共通点が発見されました。簡単なようですが、食べるためには、日頃から歯磨きを欠かさず、丈夫な歯を保つことが必要です。風邪をひかないために、手洗いとうがいの習慣も大事です。結局、「これをやれば大丈夫」という便利な話はありません。100m走の選手と同じで、自ら毎日努力することが必要です。人生は、100m走よりマラソンと言うべきかもしれません。コーチ(医師)の助言を聞き、道具(先進医療技術)を上手に利用して、人生マラソンを完走しましょう。
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皮膚と癒し

Text by やなせ皮フ科クリニック 梁瀬 義範
皮膚は心と密接に関係しています。
実験を受ける人:被験者(ひけんじゃ)に熱したアイロンを見せ、目隠しをします。その後、冷えたアイロンを被験者の腕に当てたところ、被験者は熱さを感じ、更には腕にアイロンの形をしたヤケドまでできてしまったのです。かつてこんな実験が行われたそうです。この真相・詳細は、はっきりしませんが、日常でも人の心の動きが皮膚に現れることはあります。疲労、ストレスによりニキビ・アトピー性皮膚炎が悪化したり、蕁麻疹(じんましん)が出没したりすることは多くの人が経験しております。重複するようですが、イライラすることが、かゆみにつながることもあります。皮膚の治療において(皮膚だけではないでしょうが)、薬物治療を行う前に重要なことは、心の平穏を保つことです。温泉療法というものがあります。温泉の成分が持つ効能・効果を期待してのものです。しかし、それ以上に温泉につかり、リラックスするということは治療にとって重要なことです。しかしいくら温泉がいいからと言って、何時間も温泉につかり続けるような、苦行に似たことをしてもそれは逆効果です。更に、皮膚に対しては、長時間の入浴は皮膚の保湿性を低下させてしまうこともあり、あまりお勧めできません。自分に負担をかけることもなく、ゆっくりと体を休めるような「温泉療法・入浴療法」がお勧めです。現代医療はとかく薬物に頼りがちです。様々な薬物が開発されたからこそ、我々は病気に打ち勝つことができているのは確かです。しかし心の安定があってこその薬物治療です。本末転倒にならないように。
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赤あざ

赤あざ(単純血管腫、イチゴ状血管腫、毛細血管拡張症)の治療にはVビームという色素レーザーを使用します。このレーザーは冷却システムがあり肌を守りながら治療するのでレーザー照射時の痛みは輪ゴムで弾かれた程度です。赤あざへのVビーム治療には保険が適用されます。単純血管腫は赤あざの一種で肌の表面の毛細血管が広がった病気です。子供のころから現れ、大人になっても小さくなりません。イチゴ状血管腫は生まれた時はないのですが、生後1カ月ぐらいから出てきて肌が赤く盛り上がりイチゴのように見える血管の病気で7歳頃までに75%の人で小さくなってくるといわれています。ただ、色は薄くなりますが、肌質の問題から最近では早いうちからのレーザー治療を開始することをお勧めします。毛細血管拡張症は赤ら顔ともいわれ肌の表面に細い血管が拡がっている症状でいろいろな原因があります。Vビームレーザー治療は1回の治療で終了するのではなく期間をあけて治療を繰り返すことで目立たなくなってきます。
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