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コラムを読む

舌下免疫療法 ~ダニによる通年性アレルギー性鼻炎の方へ~

Text by 治耳鼻咽喉科 山口 治浩
舌下免疫療法の対象としてダニによるアレルギー性鼻炎が追加になりました。免疫療法とは原因物質(アレルゲン)を投与していくことにより、アレルゲンに暴露された場合に起こる症状を緩和する治療法です。対象は12歳以上の方です。アレルゲン錠剤を舌下に1分間含み、その後服用するという方法で行います。初回は病院で、以後は毎日1日1回ご自身で行います。2週間かけて徐々に増量していき維持量になったら3年以上継続することが必要です。この治療法の注意点は①アナフィラキシーショック等の強いアレルギー反応が起こる危険性がある。②治療医は関連学会の講習を修了している者で副作用発症時に迅速に対応できる医療施設、あるいは対応できる医療施設と連携している医療施設でなければならないことです。興味がある方は耳鼻咽喉科にお尋ね下さい。
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目元を清潔に若々しく!

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
マスクをするようになって、アイメイクに力を入れるようになった方は多いかもしれません。しかし、目元は、大変デリケートな部分なので行き過ぎたアイメイクやお手入れは禁物です。①目の下の皮膚は、厚さ0.5㍉位と極めて薄く、ゆで卵の薄皮程度しかないのでくまができやすいです。睡眠不足・日焼け・クレンジングによる摩擦・マッサージや加齢によるたるみなどがくまの原因となります。もしくまができると、見た目年齢が上がってしまいます。加齢によるたるみは仕方ないとしても、若い頃から濃いメイクを落とすために、クレンジングでこすったり、目の周りをマッサージするのは、どんどんくまを作る行為です。できてしまったくまは、市販化粧品よりは有効成分の濃度がずっと濃い医療機関専売の薬用化粧品などでたるみや色素沈着が目立たなくなる場合もあります。②まつげにのりで付けるエクステは、洗うと取れるので、まつげを洗わなくなり、とても不衛生です。また、濃いアイメイクやマスカラをきれいに洗えていない方もとても多いです。こういう方の目元には「まつげダニ」が、発生することもあり、眼科の診察で見つけることができます。アイシャドーやマスカラは、使い捨てではなく、長期間使うので雑菌が繁殖しやすく、目元の炎症(マイボーム腺炎・麦粒腫)を引き起こす場合があります。眼科を受診し、アイシャンプーなどで清潔に保つ方法を指導してもらいましょう。《美しい目元になるために》アイメイクは控える→目の周りの皮膚をきれいに保つ→エクステや濃いマスカラはやめて、自分のまつげが艶やかに健康的に生えるようにする→泡洗顔だけで清潔にする→摩擦が減り、目元の皮膚のたるみ・色素沈着が防げる→近くで見られても人工的ではない自然で清潔感がある目元こそが若々しさの秘訣です。
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健康ダイエットと食育

人間は穀物、草食動物である。戦後すぐに、究極のファーストフードと言われるおにぎりではなく、小麦と脱脂粉乳消費のためパン食を学校給食に導入したのは、戦勝国米国の策略であった。
しかしこの数年、米を中心とした健康志向の高まりで日本食がアジア、欧米でブームとなっている。
もともと人間は、チンパンジーのDNAを96%もっており、果物、穀物、草食を中心とした動物であることは、間違いないところである。
体の構造をみても決して肉食動物ではないことは、容易にわかる。
臼歯を持ち、顎関節は上下に動くことはもちろんであるが、穀物をすりつぶせるように、前後左右に動かすことができる構造を持っているし、胃腸の長さは、草食動物に似て長い。
「肉などの動物性タンパク質を食べないと体が作られない」と思いがちであるが、ゴリラが筋肉隆々であることや、五輪で通算9個の金メダルを獲得したカールルイスや、マラソンを2連覇したアベベがベジタリアンだった事実からも、そうでないことは理解できるでしょう。
しかし、食事は栄養を採るばかりではなく、楽しむことも非常に大切です。
少なくとも鶏肉より牛肉は、日本人にとっては贅沢なご馳走として、好まれているようです。
飼料効果(1カロリーの肉に何カロリーの飼料が必要か)を見てみると牛肉が7、豚肉5、鶏肉3、鮭は1.2ですが、マグロは10と大体価格に比例した順番となっております。肥満は心の病である「病(やまい)は気から」、「医食同源」などの言葉は、手術したり薬を飲んだりすることばかりが医療ではないことを言っております。
肥満の原因は過食ですが、たまった脂肪を手術により吸引してしまうというのも非常に矛盾しております。美食家と称し、凝縮された食材や、塩・しょうゆ・砂糖などの、天然には存在しない食品、動物性タンパク質のとりすぎは注意する必要があります。
私個人は、医者要らずで長生きしたいと強く思い、二十五kg健康ダイエットを達成。
まだ一年ですが、患者さんの健康を守るべき医療人として、食と健康について謙虚に正しく素直に取り組むことが大切だと強く感じております。
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高齢者の熱中症と水分摂取

Text by 関口内科 関口 洋平
「先生、これから暑くなると熱中症が心配なのですが、心臓が悪い私はどれくらいの水を飲んでもよいのですか?」と、心不全で入院したことがあるAさんが聞いてきました。どうやら、これからの夏を節電のためにエアコンの使用を控えようと考えているとのことでした。熱中症は毎年梅雨明けから増え始め近年の患者数は増加しています。平成22年度の統計調査によると、特に高齢者の熱中症では重症化する例が多く、熱中症全死亡者数の約8割が65才以上、死亡者数のピークは75才から89才の後期高齢者でした。若い人の熱中症はスポーツや労働中に屋外で発症することが多く、独居または配偶者との2人暮らし、家にエアコンがないなどの特徴がありました。高齢者特有の原因としては、不快な高温多湿環境に気づくのが遅れる、発汗機能が低下しているため体温調節が鈍化していることなどがあります。熱中症の予防には、室温湿度の管理と水分補給が重要です。節電に協力もしたいところですがエアコンや扇風機を適切に使用し、湿度計付き温度計を居室に置いて、室温28度以下、湿度60%以下に明確に定めて管理しましょう。飲水は、口渇に気づいた時はかなり脱水が進行している場合が多いため、一日の食事以外の水分量をあらかじめ決めておき、定期的に飲むようにすることが大切です。夜に緑茶やコーヒーを飲むと就寝後のトイレが増えますので、カフェインを含まないお茶や水の補給が良いでしょう。高齢者ではAさんのように心臓病のために医者から水分摂取量を制限されている人もいます。飲水増量が過度となり浮腫や心不全を発症させないようにすることが重要です。まずは飲水量を100ml増量して体重や浮腫が増えないことを数日間確認し、大丈夫であればさらに100mlずつ慎重に増量していきます。さらに重要な点は、夏が終わる頃には発汗量が減少しているので飲水量も元に戻すことを忘れないことです。
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糖尿病網膜症診療の現況

Text by 江口眼科病院 森 文彦
現在、糖尿病とそれを強く疑う患者さんは1000万人を超えるといわれています。糖尿病になると網膜血管の細胞が高血糖になって障害され、糖尿病網膜症になります。糖尿病網膜症は糖尿病の最も怖い合併症の一つで、糖尿病患者の15~30%に生じます。初期には自覚症状がなくじわじわ進行し、網膜症が起こるのは糖尿病発症後平均7~8年です。1992年に糖尿病網膜症は視覚障害の原因の1位でしたが、2017年には3位となっています。これはこの25年で内科の先生による血糖コントロールがより良好に行われるようになったことと、早期に糖尿病網膜症の診断・治療がされるようになったこと、そして眼科診療の進歩によると思われます。糖尿病網膜症に対する病態の把握はこれまでの眼底検査や眼底造影検査に加えて、光干渉断層計(OCT)や広角眼底検査によってより正確にされるようになりました。また、糖尿病網膜症の治療は網膜レーザー光凝固や硝子体(しょうしたい)手術の普及により失明に至る患者さんは減少しました。重度の視力障害になる患者さんは減少しましたが、現在糖尿病黄斑浮腫による視機能の低下が問題になっています。黄斑浮腫の治療はこれまでの網膜レーザー光凝固、硝子体手術に加えて、ステロイドの眼局所投与、VEGF阻害剤硝子体投与が行われています。以前より視機能の改善が期待できるようになりましたが、まだまだ限界があります。さらに最近ではOCTAngiographyという造影剤を使わない検査やパターンスキャンレーザー、小切開硝子体手術のような低侵襲の治療が行われています。診療はより進歩していますが、早期発見、早期治療が重要です。血糖検査を行い、糖尿病と診断されたら眼科を定期的に受診することをお勧めします。
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