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不整脈が原因の脳卒中

脈が乱れる不整脈の中でも、発作性心房細動という不整脈では、心臓から血の塊(血栓)が飛んで脳動脈に詰まり、脳卒中を引き起こします。長嶋監督が、これで脳梗塞になり、リハビリをしていますが、比較的多い病気です。正常な心臓は、時計のように規則正しく、トクトク打ちます。安静にしている時、一分間に五十から百回、規則正しく打つのが整脈の状態です。これ以外でリズムが狂うのは不整脈で、そのうち最も多いのが、心房細動です。心房は細かくふるえて動いて、脈をとると、モールス信号のように不規則に脈が触れます。こうなると、心房の中で血液が固まりやすい状態になります。固まった血が心房の壁から全身に向かって心臓を飛び出すと、五十%は脳動脈に詰まって脳梗塞を発症します。発作性心房細動は、時々心房細動になり、短期間で正常の脈に戻る不整脈です。慢性的な心房細動と同じように、心房の中に血栓を作りますが、それには二日かかります。早くに普通の脈に戻れば大丈夫ですが、二日以上心房細動が続くと、正常の脈に戻るとき、心房の壁にハタキをかけたように、血栓が飛ぶことになります。心房細動の人は、千人中に六から九人いると言われています。ところが、六十歳以上の人では急に増えて、二十人に一人が心房細動になります。心房細動の原因には、弁膜症、高血圧・糖尿病から来る心肥大、心筋梗塞などの心臓病がありますが、特に原因無く細動になることが多いようです。疲れて帰った夜、風呂に入って「フーッ」とため息をついたら、急にドキドキしてきた――今のところ、不整脈の薬を飲むのがいいのか、脳梗塞にならないように血をサラサラにするだけの治療がいいのか、結論は出ていません。不整脈の薬よりは、脳梗塞の予防をしたほうが良い、と言う報告も出ています。脈が速い心房細動では、心臓の働きが悪くなり心不全になる人もいるので、不自由なく安全に暮らせるようになるような治療は、一人一人を良く診て、決めることのようです。
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過敏性肺臓炎という病気をご存知ですか?

Text by ききょう内科クリニック 蓮沼 晶子 院長
一般的な肺炎は細菌やウイルスなどの病原体が肺に感染することによって引き起こされる炎症ですが、過敏性肺臓炎はそれ自体病原性や毒性を持たないカビや、動物性蛋白質などの有機物・あるいは化学物質などを繰り返し吸い込んでいるうちに肺が過剰反応を示すようになり、アレルギー性の炎症が生じて引き起こされます。過敏性肺臓炎の症状は発熱や咳・呼吸困難感・だるさなどです。喘鳴(呼吸のたびにぜいぜいする)を伴う方も多く、レントゲン写真上は淡い炎症像を認めます。抗原の多くは患者さんの自宅や職場に潜んでいるため、その環境から離れると症状が軽快・消失し、再びその環境に戻ると悪化します。このような状態が続くと肺に繊維化と呼ばれる不可逆的な変化が生じ、慢性的な咳や呼吸困難感で悩まされることになります。日本でよくみられる過敏性肺臓炎には以下のものがあります。①夏型過敏性肺炎:高温多湿になる夏季に発症しやすく、冬季にはみられません。湿気の多い古い家屋を好むトリコスポロンというカビが抗原です。②農夫肺:北海道や岩手県などの酪農家にみられ、干し草のなかの好熱性放線菌というカビが抗原です。③換気装置肺炎(空調肺、加湿器肺):清掃を怠ったエアコン(空調)や加湿器に生じたカビ類を吸い込むことによって発症します。④鳥飼病:鳩やインコなどの鳥類を飼育している人、あるいはその周囲で暮らしている人に発症します。抗原は鳥類の排泄物にふくまれる蛋白質といわれています。⑤職業性の過敏性肺炎:キノコ栽培業者がキノコの胞子を吸入して生じる過敏性肺炎やポリウレタンの原料であるイソシアネートを吸入して生じる過敏性肺炎などが知られています。北海道では農夫肺・キノコ栽培者の肺炎が多いです。治療法は抗原からの回避とステロイドホルモン剤です。頻度の高い疾患ではありませんが熱や咳などの症状が繰り返される方は過敏性肺臓炎を起こしていることがあります。
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歯周病を進行させる喫煙、糖尿病

Text by 北斗歯科クリニック 土永浩史
歯周病は無自覚のまま進行し、「歯がグラグラしてきた」「歯茎が腫れて、臭いがする」といった症状が出るまで放置しがちです。気付いた時には抜歯となり、これからはしっかり歯を磨かなければと思った方も多いと思います。歯を歯周病から守るために歯周病の原因である歯垢を除去する必要がありますが、他にも歯周病を悪化させるものがあります。今回はその原因として喫煙と糖尿病を取り上げたいと思います。歯周病を進行させる原因で、後天的なものは喫煙、糖尿病、骨粗鬆症などがあげられていますが、とりわけ科学的に因果関係が深いデータが多いのは喫煙と糖尿病になると思います。喫煙者の歯茎は見た目に歯周病の進行が分かりにくいことが多いのですが、ニコチンが好中球、単球、リンパ球といった体を守る細胞に影響を与え、歯周病を進行させます。また、一部の歯周病菌をも増加させるともいわれています。糖尿病の方も喫煙と同じく、好中球、単球などに作用し歯周病を悪化させますが、一方で糖尿病により血管が変性することで歯周病から守るシステムが妨げられます。逆に、歯周病が糖尿病を悪化させることも分かってきました。糖尿病を増悪させるメカニズムの一つに、肥大した脂肪細胞から産生されるTNF-α(腫瘍壊死因子α)がインスリン抵抗性を起こすことがあります。歯周ポケット内で歯周病菌から出される内毒素に反応した体内の免疫細胞からもこのTNF-αが産生されることが分かっており、歯周病が糖尿病悪化に加担しているといわれています。喫煙による害は歯周病悪化だけでなく肺がん、動脈硬化、心筋梗塞などの原因であり、禁煙が求められ、また糖尿病はリスクを避ける意味で早期にしっかりした歯周病治療が必要です。
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つらいですね!ドライアイ!

Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子
ドライアイとは、涙の量が減り、涙の質が変化して、目が乾いた結果、さまざまな症状が起きる病気のことです。日本のビジネスマンやOLの4分の3が潜在的ドライアイ患者で1600万人以上と考えられています。特に最近は、スマートフォンのゲームの流行により、子供から老人まで、眼精疲労と共に目の渇きを訴える方が増えています。①本当のドライアイとは「目の乾き」を俗にドライアイと言いますが、診断名としての「ドライアイ」は、医師がいろいろな検査をしてから診断するものです。逆に実際ドライアイの人でも「目の乾き」の自覚症状が全くない人もいるのです。②ドライアイ簡単チェック10秒間まばたきをせずに目を開けていられますか?開けていられなくて、「目の乾き」「目の疲れ」「かすみ」の症状があれば、ドライアイを疑います。③眼精疲労と共通の症状「かすみ」「まぶしさ」「充血」など眼精疲労と症状がたいへん似ています。④ドライアイ特有の症状「ゴロゴロする」「目の乾き」は眼精疲労にはなく、ドライアイの症状です。⑤ドライアイの原因いろいろありますが・・・バッチリのアイラインが涙の成分の油の分泌腺をふさいでしまい、蒸発しやすい涙になってしまうことも大きな原因と言われています。またソフトコンタクトレンズは、自分の涙を吸ってしまうので、「シリコンハイドロゲル」や「ハイパージェル」素材のレンズがおすすめです。その他、まばたきに影響する眼瞼痙攣(がんけんけいれん)や結膜弛緩症・加齢・ストレス・内服薬の副作用も原因になることがあります。⑥こんなあなたも要注意コンピューター作業が多い人(4時間以上)、車の運転が長い人、ゲームや携帯を長くする人、冷暖房のきき過ぎた部屋にいる人などもドライアイになりやすいのです。⑦まとめドライアイは、その人の状態に合った点眼を使わないと症状が悪化する場合がありますので、必ず眼科医の処方した点眼薬で治療しましょう。
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慢性腎臓病(CKD)をご存知ですか?

Text by 北美原クリニック 秋濱 寿賀子
最近、慢性腎臓病(ChronicKidneyDisease:CKD)という新しい病気の概念が注目されています。この慢性腎臓病とは、様々な原因で(糖尿病・高血圧・腎炎など)腎臓の働きが健康な人の60%以下に低下するか、あるいはタンパク尿が出るといった腎臓の異常が3ヶ月以上慢性的に続く状態です。現在、日本には約1、330万人の慢性腎臓病患者さんがいるといわれていて、驚くべきことに成人の約8人に1人にあたる数です。この慢性腎臓病では①早期の段階から診断し治療を開始する②慢性腎臓病の患者さんは、心臓病や脳卒中といった心臓や脳の病気(心血管疾患)にもなりやすいことが分かってきています。そのため腎臓を守ることは、心臓や脳を守ることにつながります。この2点が重要です。CKD(慢性腎臓病)の初期には、ほとんど自覚症状がありません。貧血、疲労感、むくみなどの症状が現れたときには、病気がかなり進行している可能性があり、透析療法や腎移植といった治療が必要な末期腎不全に陥っていることもよくあります。このような自覚症状の乏しい慢性腎臓病(CKD)の早期発見に役立つのが、尿中のたんぱく質の濃度を調べる尿検査と、血液中のクレアチニンを調べる血液検査です。ぜひ積極的に定期的に尿検査と血液検査をうけてください。腎臓病の早期診断・治療は腎臓病に対する治療とともに、心臓や脳への治療にも繋がっています。
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