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化膿した粉瘤(ふんりゅう)の治療

Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡
粉瘤というのは、皮膚の下にお粥(かゆ)のようなあかが貯まった袋ができる良性の皮膚腫瘍です。体中どこでもできますが、多いのは顔、背中、お尻、脚のつけ根などです。化膿していなければ、コロコロとした丸い塊が触れるだけで痛みもありません。皮膚の表面に小さな穴があると、押すとそこから悪臭のある内容物が出てくる事もあります。化膿していなければこの小さな穴と、中の袋を取って縫合すると再発はしません。でも、化膿してしまうと、中に膿(うみ)がたまって急に大きくなって赤く腫れてきます。さらに痛みも出てきます。そして、痛みが出てから来院される方が多いようです。しかし、こうなると化膿して膿がたまっていますから、中の袋を取ることはできません。そこで、局所麻酔をして、皮膚を切開し、中の膿を出すだけになります。切開は皮膚の表面の小さな穴がはっきりしていれば、その穴を含めて皮膚を一部切除して穴を開けておきます。そうする事によって膿が中にたまらず、きちんと外に出てくれます。そして、粉瘤の袋が残っていれば可能な限り取り除きます。これを残すといつまでもジクジクして、治りが悪くなったりします。縫合はできません。そして、週2~3回程度時々通院しながら炎症が治まって小さくなるのを待ちます。消毒しなくて良くなるのには、大きさにもよりますが、10日から2週間位です。元になる小さな穴が残っていると、再発してくる事も考えられます。また、炎症が治まらないうちに切開した入り口が閉じてしまうと、中で肉芽腫といってくすぶった状態が続き、炎症を繰り返す事もあります。ですから、粉瘤は化膿しないうちに取ってしまう方が、簡単で早く治る方法なのです。
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脱メタボ宣言

Text by はら内科クリニック 原 信彦
これからの季節、忘年会・クリスマス・お正月と行事が満載です。また雪が降ってくると外での運動もできなくなります。今年も懲りずに年末脱メタボ宣言しましょう。①運動脈拍が100~120回/分、10~30分程度の運動がオススメです。②減塩味噌汁をのむ時は漬け物を食べない。漬け物を食べたときは味噌汁を飲まない。いずれも3食のうち1回だけにしましょう。③お酒日本酒なら1合、焼酎半合、ビールは中瓶1本、ワイン2杯、ウイスキーダブル1杯程度で我慢我慢。④体重管理まずは毎日測りましょう。1日1~2回の測定を毎日続けることにより、自分の体重の把握・体重の増減が分かり、その時に食事を見直す機会ができます。1日で1㎏増えたら「何で?どうして?何食べた?」自問自答を繰り返すことにより自分の食事の問題点がわかります。同様に、毎日食べたものを寝る前に思い出してメモしてみましょう。意外に朝からの食事を全て間食も含め思い出すのは難しいものです。若い方なら食べるたびに写メを撮ってみましょう。1日に意外に食べ過ぎていることに気がつきます。現体重の3%の低下で血糖値・中性脂肪・血圧の低下が認められます。60㎏なら1.8㎏です。また5.5%の体重減少では、なんと糖尿病予備軍の方の糖尿病発症率が58%低下します。60㎏の方で3.3㎏。決して不可能な数字ではありません。⑤喫煙5年間の禁煙で心筋梗塞・脳梗塞になる確率が下がります。また、受動喫煙の悲劇もあり、当院の患者さんにも数名、ご主人がヘビースモーカーで、奥さんが肺がんになっています。その時に「私は何も悪いことをしていないのに何で?」と皆さんが仰っていました。最後に、メタボリックドミノという言葉を知っていますか?ドミノ倒しのように内臓肥満というドミノが倒れることから始まり、高血圧・高血糖・高脂血症→動脈硬化→糖尿病発症・慢性腎臓病→糖尿病性腎症・網膜症・神経症とドミノが倒れ、総崩れて、心筋梗塞・心不全・脳卒中・下肢切断・失明へと進んでいく危険性があります。最初はたかが内臓肥満なのですが、その後は取り返しのつかないたくさんの病態につながっていくのです。さあ今日から始めましょう。脱メタボ宣言!まずは実践あるのみ。
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緊急避妊をご存知ですか?

Text by 湯の川女性クリニック 小葉松 洋子
「避妊」とは妊娠を望まない性交渉の時に妊娠を避ける手段です。日本で最も広く使われている方法はコンドームです。コンドームのよい点は、コンビニ、スーパー、ドラッグストアなど身近で安価に入手可能で、性感染症の予防にもある程度有効なのですが(コンドームをきちんと使用していてもうつる病気はあります)、反面、使い方が正しくなければ破れたり、はずれたりで失敗し、妊娠してしまう例は後を断ちません。女性が行う避妊法のうち、経口避妊薬は、飲み忘れさえ気をつければ失敗も少なく、月経も軽くなり、卵巣腫瘍や卵巣癌、子宮体癌などが減るという副効用も多く、持病のない若い女性にはお勧めなのですが、産婦人科を受診して処方してもらう必要があるためか、敷居が高く、日本ではまだあまり普及していないのが残念なところです。また、避妊をしなかった、避妊に失敗した、性犯罪の被害にあった場合に使うのが「緊急避妊」で、緊急避妊専用の薬がノルレボ錠です。使い方は非常にシンプルで、妊娠を望まない性交渉後72時間以内に1回内服するだけです。黄体ホルモン剤で受精卵の着床を阻害する作用です。妊娠阻止率は81~84%と言われており、海外でも標準的に使われている薬です。日本ではノルレボ錠が認可される前は、中等量ピルを高用量で使用し、緊急避妊薬として代用していましたが、吐き気、嘔吐、頭痛などの副作用が多いことが問題でした。ノルレボ錠認可後は、ノルレボ錠の使用で以前のような副作用は格段に減っています。しかし緊急避妊に健康保険は使えないため、診察料と薬代合計で最低15,000円程度はかかります。このような急な出費を避けるには、妊娠を望まない方は、女性が自分で自分の身を守るために、日常から経口避妊薬や子宮内避妊具を使用する方が結果的には安心安価なのです。避妊に失敗して妊娠するのは女性だけですからね。
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手の血管

「手の血管がふくらんで見えるんです。」と相談されることがあります。まず自分で簡単に確認してみましょう。手を高く上げて下さい。ふくらんでいた血管が萎みましたか?次に手を下ろして下さい。またふくらみましたか?それは静脈という血管です。もし手を上げても下ろしてもふくらみが変わらない場合やドクドク拍動している場合は動脈かもしれません。確認するために病院で診てもらいましょう。循環器内科、心臓血管外科が専門科です。もし静脈だとわかった場合は必ずしも病院で相談する必要はありません。それは単なる血管の拡張であり、加齢や体質によるものです。若い時に比べて血管周囲の脂肪などの組織が減ってきて相対的に浮き出て見えやすくなります。また体質的に表面に沢山血管が走行している人もいます。さらにスポーツや仕事で腕の筋肉を過度に使用する場合、静脈が発達して太く見えやすくなります。一方、静脈瘤という病気があります。静脈の中にある静脈弁が壊れてしまったもので、特に下肢に出来る静脈瘤は妊娠や出産を経験した女性に多く見られます。しかし手には静脈瘤はほとんど発生しません。何故なら普段の生活で立ったり座ったりする状態で手はほぼ心臓と同じ高さにあるため、静脈弁に圧力が掛からず弁が破壊されることは稀だからです。手の静脈の拡張は治療を要する病的な意義はありません。手を見せることを職業とする場合など特殊なケース以外は治療しません。むしろ手の血管をつぶしてしまうと将来大きな病気になった時、採血や点滴をする時に大変困ります。将来への備えとして手の血管は大切にしましょう。
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ロタウイルス胃腸炎に対するワクチンが接種できるようになりました

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
皆さんは赤ちゃんへのワクチンをどのように考えていますか?感染したほうが免疫がしっかりつくのでお金がかかるものはしないとお考えですか?それとも積極的に何でもワクチンで予防できるものは予防しようと思っていますか?今年の11月から、ロタウイルス胃腸炎を防止する口から飲むワクチンが使えるようになりました。ロタウイルス胃腸炎は別名乳幼児白色下痢症とも呼ばれ、4カ月ころから2歳くらいまでの乳幼児が多くかかります。2日ないし3日の潜伏期間の後、嘔吐や酸っぱい臭いのする白色の下痢、発熱などを特徴とする病気です。多くは軽症で脱水を来さなければ数日の経過でよくなりますが、中には重症になり、入院を余儀なくされることや、脳炎や膵炎を起こして死に至ることもあります。このロタウイルスに対するワクチンは生後6週から24週の間に4週以上の間隔を開けて2度飲んでもらうワクチンです。通常は生後2カ月から始まるヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンなどと一緒に始めるといいでしょう。B型肝炎のワクチンも一緒に始める場合には2カ月では4つ、3カ月では5つのワクチンを同時に接種しなければなりませんが、同時接種に関しては広く国内外で安全と考えられており、ロタウイルスワクチンも同様に考えていいでしょう。任意接種ですので、接種料金は各医療機関で異なりますが、多くは1回1万5千円前後になるものと思われます。生後24週を超えると接種はできませんので、ワクチンをしたいけれども1回しかできそうにない場合にはかかりつけ医とご相談ください。24週以降は腸重積という病気が起きやすくなり、ロタウイルスワクチンでも腸重積が起こることがあるため、24週までに接種を行うこととなっています。24週以降の場合は希望されても接種することはできません。高価なワクチンですが、病気が重症化することを考えると、ぜひともワクチンで予防できる病気がひとつ増えたと考え、積極的に接種されることを望みます。
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